今も昔も憧れの職業として挙げられる漫画家だが、売れるまでの苦労についてはあまり知られていない。その中で、作者自身が経験した漫画業界の壮絶な創作現場を描いた『編集者に振り回された話』という作品が、漫画家だけではなく、働く人々からも多くの共感の声が寄せられ、Twitterで350万回再生を越えるヒットとなっている。
今回は、そんな漫画業界の知られざる現実を描いた、作家のぬこー様ちゃんさん（@nukosama）に、この作品を描いたきっかけから、創作への思いについて話を聞いた。また、この記事では、本作のほかにも、絵日記として発表されているヒリヒリするような作品も併せて、紹介する。
基本はみんな良い人ばかりですよ！
この作品を読んで驚かされるのは、編集者の承諾を得て、連載用の作品を描き始めた後に、いとも簡単にその話が無かったことにされてしまうところ。口約束だけで成り立つ特殊な環境だとしても、ここまで酷い編集者がいることに驚いてしまうが、ぬこー様ちゃんさんによると、「ひどい話はこれくらいしかないです！基本的にみなさん良い人ばかりです」と、あれがすべての現実ではないと教えてくれた。
こうした実際の体験を描く場合、何かしらの誇張や脚色を加えるものだが、ぬこー様ちゃんさんの場合は、「それは、ほとんどない」と話す。「できるだけ楽しく読んでもらえるように工夫はしていますが、僕自身そんなに落ち込むこともないので、わりと等身大に描いています。あとは、どんなに長い話でも4Pごとにオチがくるよう意識しています。ノンストレス漫画を極めたいですね」と、創作時の心得を語ってくれた。
ぬこー様ちゃんさんは現在、商業誌での連載ではなく、TwitterやAmazonでの連載を活動の中心にしている。他の漫画家とは違う、どこか飄々としたキャラクターは、今後の目標にも色濃く表れており、「（将来は）V Tuberデビューをして、ピーナッツくんとコラボしたいです。あと、飼っている猫のために要塞を建てたいです」と、他の漫画家にはない発想で創作に取り組んでいるようだ。これから、漫画であれ、V Tubeであれ、新たな表現で驚かせてくれることだろう。
＜ぬこー様ちゃんさんのInformation＞
▶Twitter /
https://twitter.com/nukosama?s=20
▶絵日記漫画の無料公開 /
https://onl.tw/ikJg6kS
▶作者オススメの作品『2876日後に洗脳が解ける社畜』/
https://onl.tw/fDr2Ysd
