インドネシア議会は6日、婚前・婚外交渉に最長1年の懲役刑を科す刑法改正案を可決した。改正については市民の自由が制限されると懸念する声が出ている。法改正は外国人にも適用され、未婚カップルの同棲も禁止された。同国では長年の間、オランダの植民地時代に制定された刑法の改正が議論されていた。
すでに婚外交渉が禁止されているが、婚前交渉は禁止されていなかった。議会の外に集まった反対デモの参加者の一人は「民主的ではなく、国民の私生活を統制し、公的な事柄を顧みない法律を成立させてしまった。これは改革ために戦ってきたわが国にとって後退だ」と話した。
経済団体は、新型コロナ禍からの回復途上でもあり、今回の改正が海外からの観光客や投資に悪影響が出ると警告してきたが、議会の全ての政党が賛成票を投じた
法改正はまた、黒魔術、大統領や国家機関への侮辱、国家イデオロギーに反する意見の拡散、無届けの抗議活動を禁止した。ただ、改正法の施行規則を作成するため、3年間は発効しない。