自らの人生にピリオドを打とうとする女性と、そこに偶然通り掛かった男性。女性の行為を一切、止めようとしない男性は、意表を突くような心がゾワっとする理由を口にする……。こうした不思議な余韻を残す作品をTwitterに次々と発表しているのが、漫画家のオカトマトさん(@tomatokeikakuan)だ。
ギャグ4コマが主流となっているTwitter漫画において、ギャグやホラー、ミステリーなどの要素をミックスした独自路線の作品を発表し、熱狂的な読者が続々と誕生している。そこで今回、オカトマトさんにこの個性際立つ作品の創作背景について話を聞いた。
◆“4コマで終わる”短編漫画という作風
もともとは、読み切り漫画やアニメーションの創作を手掛けていたオカトマトさんが、Twitterでの作品発表を始めたのが今年の5月から。4コマ作品ばかりを集めた合同誌を発表することを契機に、気軽に描けて毎日投稿できるという理由からスタートさせたという。そうした背景から生まれた作品は、物語の内容や構成も独特だ。その点について、オカトマトさんは「自分の漫画はツッコミが無くてオチのインパクトが薄いので、4コマ目は顔のアップとベタ塗りで目を引くようにしています」と話してくれた。
また、不思議な余韻を残す作風についても、かなり意識的に創作に取り組んでいるという。「ストーリー性の高い4コマをめざして描いています。Twitterで、140字以内に完結させる小説を描いてらっしゃる方がいて、それの4コマバージョンという感じです。4コマで終わる短編漫画みたいな。4コマの先を想像したくなるような漫画を描きたいですね。自分はかわいいキャラクターが描けるわけでもなく、強烈な世界観を持っているわけでもないので、作風の面で他の人があまり描いてなさそうな4コマを描いて目立っていきたいなと思っています」と、オカトマトさん。
独自の“4コマで終わる短編漫画”の確立をめざすオカトマトさんは、今後の活動について、壮大な目標を話してくれた。「自分は、4コマ漫画のトーナメント大会の『ヨンバト!』や闇鍋合同誌などで、ほかの4コマ漫画の描き手の方も巻き込んだ企画を主催しています。この企画をもっと盛り上げて4コマブームを起こそうと企んでいます。だからもっと自分の知名度を上げて他の4コマ漫画描きの手の方を引っ張り上げられるようになりたいですね」。オカトマトさんは、Twitterを席巻する4コマ漫画の台風の目になるのか。注目していきたい。
■■オカトマトさんInformation
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▶4コマ漫画集『オカトマト4コマ詰め合わせ①』
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