米人気ドラマ『フレンズ』のチャンドラー役でおなじみの俳優マシュー・ペリー(53)が、俳優ブルース・ウィリス(67)に気に入られようと、100錠の抗不安薬「ザナックス」を購入した過去を明かした。
薬物とアルコールの依存症であったマシューは、映画『隣のヒットマン』の共演者であるブルースと「どうしても」仲良くなりたかったため、撮影前に抗不安薬を買い込んだと新刊の回顧録『フレンズ・ラバーズ・アンド・ザ・ビッグ・テリブル・シング』で綴っている。
そこにはこう書かれている。「『隣のヒットマン』の出演が決まって、世界一有名な映画スターと友達になれた。しかし、この映画の時は自分でも分かるほど薬漬けだった」「捨て身の方法が必要だった。さんざん飲んで、それでも仕事にやってきて、ちゃんとこなせる人もいる。でも、そういう人は当時の僕のような依存症ではない」
そして、飲み続けるためにザナックスを友人から大量購入する考えに至ったことについてはこう説明する。「そうすることでブルース達と飲んで、やっと1人になった時には薬を飲んで眠れると思った」「自分では計画的な人間だと思っていたが、それがひどい結果を招く組み合わせだという事実を無視していたんだ」
2000年公開の同作の撮影期間は、ブルースが借りていたたホテルのワンフロアで毎晩飲み会が開かれ、「クラブZ」というニックネームまでつけられていたが、他のキャストたちは翌日の早朝からの仕事にもちゃんと出勤してきていたという。
「夜はクラブZでディスコボールの下、ブルースはパーティーを繰り広げていた。でもみんなどうにか翌朝6時の仕事には出勤していた」「『どうにか』といったけど、僕の場合はこうだ。100錠のザナックスが魔法のように効いたんだ」と続けた。
憧れのブルースについては「ブルース・ウィリスは思い描いた通りの人だった。大物といった雰囲気がにじみ出ていた。その部屋の中心になるだけではなく、彼が部屋そのものだったんだ」と綴り、パーティー好きではあるものの切り替えがはっきりできていたとして、「ブルースと僕には大きな違いがあった。彼はただのパーティー好きで、僕は依存症だったんだ」「ブルースにはスイッチがあった。パーティーで大騒ぎはするけど、『シックス・センス』のような脚本を手にしたら、パーティーはやめ、お酒なしで見事な映画を作るんだ」と綴っている。