ハロウィーンで絶対やってはいけない仮装 「深い恨みを持って亡くなった有名人はNG」識者が説明

深月 ユリア 深月 ユリア
画像はイメージです(Subbotina Anna/stock.adobe.com)
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 もうすぐ「ハロウィーン」(31日)がやって来る。日本では主に若い世代による仮装やコスプレのイベントと化しているが、どのような歴史があったのだろうか。その由来や伝承などについて、ジャーナリストの深月ユリア氏が専門家らに話を聞いた。

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 楽しいハロウィーンの季節だが、その起源はちょっと怖い古代ケルト文化の10月31日~11月1日に開催される祝祭「サウィン祭」にあるという。

 英文学者・木村正俊氏の著書「ケルト人の歴史と文化」によると、木村古代ケルト民族は1年を「夏=光」と「冬=闇」の二元論で考えていたという。そして、10月31日は収穫期である「夏の終わり」、11月1日は「冬の始まり」として祝われていた。さらに、10月31日は「祖先の魂が現世に帰って来る時期」でもあり、同時に「悪霊もよみがえり、収穫物や人々の命を狙う」と信じられていたという。

 オカルト作家・研究家の山口敏太郎氏に筆者がインタビューしたところ、日本にもハロウィーンに類似した伝統行事があるそうだ。同氏は「徳島県北部における牛打ち坊のお祭りは、7月の13日に牛打ち坊(※牛など殺す妖怪のこと)を焼き殺す小屋を作る。そして、子どもたちが各家を回ってお菓子をもらうが、この時にお菓子をくれない家があった場合は、小屋を作った時に一緒に焼いた茄子(なす)をその家に放り込む。そうするとその家の家族は3日以内に死亡すると言われていた」という。

 さらに山口氏によると、 ハロウィーンで仮装をする理由は「悪魔や悪霊と同じような仮装をして仲間だと思わせ、身を守ること」だそうだ。ハロウィーンで菓子を渡す風習も、町を徘徊している悪霊たちが家の中にまで入って来ないように、菓子を渡し「元の世界へお帰りください」とお願いすることだという。

 「ジャック・オー・ランタン」(※かぼちゃをくり抜いて目と鼻と口に当たる部分に穴を開けて人の顔のように作ったランプのようなもの)の由来に関しても、「悪霊を遠ざけつつ、先祖の霊が迷わず帰って来るための迎え火」だという説がある。ただし、アイルランド民話には「生前に悪いことをしてきて悪魔さえだましてきたジャックが、死後に天国はもちろん地獄からもお断りされ、地獄の灯火(ランタン)を持って永遠にさまようことになった」という恐ろしい言い伝えもある。

 怪談でおなじみのタレント・稲川淳二と仕事をしていた心霊能力者の鈴田乃神助(すずきじゅん)氏によると、仮装をする上で必ず気をつけなければならない注意点があるという。「深い恨み等を持ち亡くなった有名な人の霊の仮装はやめたほうがよい」というのも、 同氏は、このルールを破ることで霊が激怒したという現場に遭遇したという。「過去に私が案内人をしていた某番組のハロウィーン企画で、霊が出るという『心霊トンネル』で(女性の幽霊である)お岩さんの仮装をした出演者がいて、普段は悪いことをしない霊を激怒させ、咳をしたり様子がおかしくなりました。他の衣装を着ていた出演者に異変は起きませんでした」

 このルールを破ると「悪霊から身を守るための仮装」が「身を滅ぼす仮装」になりかねないだろう。仮装のルールを守りつつ、楽しいハロウィーンを過ごそう。

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