「入隊志望者の出来が悪い…」土方歳三の手紙や近藤勇の”遺書”も 「新選組展」開幕

いたるところに血の跡が残る「新選組大幟」
いたるところに血の跡が残る「新選組大幟」

 江戸時代末期に結成された政治集団「新選組」の隊士による手紙や刀を展示する「新選組展2022ー史料から辿る足跡」が1日、京都市内の京都文化博物館で開幕した。11月27日まで。土方歳三が局長・近藤勇らに入隊志願者の不出来を知らせる手紙など、198点の史料を公開する。

 同展では、近年新たに発見された史料や最新の研究知見から新選組の実像に迫る。担当学芸員の西山剛氏は「(新選組は)今まで剣術に優れた武力集団として語られがちでしたが、彼らは政治集団でもあるという前提に立っている。これまで映画やドラマで描かれてきた新選組とは異なる前提で史料を収集した」と語った。

 見どころのひとつは近藤、土方歳三、沖田総司ら著名な新選組隊士の手紙(書簡)だ。近藤の留守を預かる土方が江戸にいる近藤らに宛てた手紙には、「多摩から来た入隊志望者の出来が悪いため、今後はこういうものは送らないでほしい」という旨がつづられている。

 また、近藤が命がけで広島へ出張する際に地元・多摩の佐藤彦五郎らへ送った”遺書”もある。”新選組の留守は土方へ託し、天然理心流は沖田に譲りたい”と記し、「このこと今は他言をお断り申し上げます」と極秘で伝えている。沖田総司が、「近藤勇の大パトロン」(西山学芸員)だった小島鹿之助へ宛てた年賀状も展示される。

 土方歳三の愛刀「刀 銘 和泉守兼定」も目玉展示のひとつ。スマホゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」ともコラボレーションし、同刀をモチーフにした人気キャラクター「刀剣男士 和泉守兼定」の等身大パネルの展示や、コラボグッズの販売も行われている。

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