BTS兵役優遇に韓国政界が本気!気をつけるべき代替服務の厳格ルール

Danmee Danmee
韓国の国威宣揚と大衆文化発展に貢献したBTS
韓国の国威宣揚と大衆文化発展に貢献したBTS

 韓国の与党議員が、BTS(防弾少年団)に対する兵役優遇に言及した。

 9月15日、韓国与党「国民の力党」のソン・イルジョン国会議員は、MBCラジオ番組「キム・ジョンベの視線集中」に出演し「BTSが大衆文化芸術人であるため、不利益を被っている」と主張。

 同氏は、不利益の根拠として「純粋芸術や伝統芸術と比べて、明らかに公平性に欠けている」と力説し、いくつかの兵役優遇の事例を紹介した。

 以下は、ソン議員の発言。

 「現在、兵役免除の対象となる制度は42項目にも及ぶ。例えば、バレエは国内のコンクールで優勝すれば兵役免除が受けられ、地方の伝統音楽大会で優勝しても、免除となる。チリで開かれる、クラシックギター大会で優勝しても免除になる」

 ソン議員は、一部の芸術家が国威宣揚への貢献とはほど遠い、国内大会での優勝でも免除対象になっていると嘆く。そしてBTSが成し遂げた快挙は、国威宣揚への貢献度がよっぽど高いと強調。

 そして「BTSのように、韓国を輝かせる若者(K-POPアーティスト)が多いのに、海外で活躍しても優遇の恩恵が受けられないのは、公平ではない」と、BTSへの兵役優遇の当為性を語った。

 ただし、優遇の方法については「免除ではない」と一線を画す。

 「免除ではなく、代替服務が適切だ」と、3週間の基礎軍事訓練を終了した後、アイドルとしての活動が保証される代替服務を提案。

 彼らへの兵役優遇については、与党と野党の異見はないようだ。

 9月19日、韓国最大野党「共に民主党」のキム・ヨンベ議員は、大衆文化の発展に大きく貢献した兵役対象者の、代替服務を許容する法案を発議する。

 これについては韓国政治界が、かなりの〝本気度〟を見せており、BTSの代替服務案はいよいよ現実味を帯びてきた。

 この代替服務案は「兵役対象者は軍営ではなく、政府傘下の公共機関で勤務する」という、一般的な意味での代替服務とは違う。

 韓国の政治家たちが主張する、BTSへの優遇内容は、代替服務の一種である芸術体育要員であり、この認定を受けると、本業(大衆文化)に従事=兵役と見なされるのだ。

 とは言え、3週間の基礎軍事訓練は受けなければならず、また服務期間(34カ月)中は、義務事項を遵守しなければ、現役兵として入隊しなければならない。

 芸術体育要員の資格を剥奪されるケース(違反事項)は「無許可での海外渡航」「国が認めた期間内に帰国しなかった場合」「金品を受け取るなどの不正取引・裁判で禁固刑以上の実刑判決が出た場合」などがある。

 BTSをはじめ、今後アーティストに芸術体育要員が認められた場合、この認定を受ける可能性がある男性芸能人は、コンサートや授賞式などで海外渡航があるため、前述の関連事項をしっかりと抑えなければならない。

 また暴行や性犯罪、薬物などで禁固刑以上の実刑が言い渡されると、芸術体育要員の資格は取消しとなるので、より注意が必要となる。

 もちろん、BTSの代替服務案が決定したものではない。

 韓国の国防部は、BTSへの兵役優遇に難色を示しており、韓国国民から大きな反発も予想される。

 しかし、〝押し〟の強い?韓国政治家たちがさらに本気を見せれば、可能性はゼロではない。

 運命のタイムリミットまで、残された時間は少ない。「議論は短く! 決断は早く!」それが韓国という性質なのだ。(構成:Danmee編集部)

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