【漫画】政治に喝!を堂々と描く、Twitterきっての風刺漫画家・ぼうごなつこさんが戦い続ける理由とは?

橋本 未来 橋本 未来

 SNS発の漫画の中で、珍しく“政治風刺”をテーマにした作品が話題となっている。作者は、漫画家のぼうごなつこさん(@jgz485)。歯に衣着せぬ表現で、特定の政治家が抱える問題を突き上げ、ときには政治の暗部にまで、真正面から立ち向かっていく。それらの作品に対し、賛否両論はあるものの、「よく言ってくれた!」と支持する声も少なくない。

 

 そこで今回は、ぼうごさんに取材を行い、政治風刺漫画を描き続ける理由と共に、Twitterで話題となった作品を紹介する。

総理大臣だからといって偉くはない、という信念

 子どもの頃から抱いていた、漫画家の夢をあきらめきれず、大人になってから創作活動をスタートさせたという、ぼうごさん。当初は、政治風刺ではなく、プチ旅行や紀行漫画を描いていたとか。

 

 「正直、漫画の関する賞歴には、ことごとく見放されておりまして(笑)。数々の漫画賞に応募しては、良い結果を得られない日々を送っていました。ただ、せっかく描いた作品をそのままにしておくのはもったいないので、ブログで紹介していたところ、イラストの仕事をポツポツともらうようになったと。当時は、そういう形で創作活動をスタートさせましたね」

 

 そのうち、Twitterを始めるようになったぼうごさんは、「恐る恐る、政治風刺漫画を発表するになりました」と話す。圧倒的に娯楽性の高い漫画が次々と流れてくるSNSにおいて、ぼうごさんが描いた作品はどのように受け入れられたのか。

 「予想に反して、反響を得られることがわかりまして、調子に乗って色々と描いているうちに、とある出版社の方からお声掛けをいただきました。それが、きっかけとなって『100日で崩壊する政権』という連載をスタートさせました。さまざまな声が寄せられますが、おおむね、肯定的な意見が多くて、その声に励まされることが多いです」

 

 ぼうごさんが描く作品は、ひとつの遠慮もなく、徹底的に「おかしいものは、おかしい!」と一刀両断していくスタイルが特徴。相手が総理大臣や権力を持つ政治家であっても、それは変わらない。それほどまでに、政治風刺にこだわり、描き続けるのには、どのような理由があるのだろうか。ぼうごさんは言う。

  「『社会や政治がいくらひどくても、私たちにはそれを変える力があるんだよ。なんといっても社会の当事者なんだから』とか、『総理大臣や政治家だからといって偉いんじゃない。あくまで一時的に権力を預けてるだけ。主権者は私たちなんだ』ということを、こうした作品を通して多くの人と共有できたらなと思って描いています」と話してくれた。

 そして今後のテーマとしては、マスメディアに関する風刺漫画を描きたいという。「政治などをテーマにした漫画を描いてきましたが、途中で『これって、マスメディアの問題だなあ』と、思うことが多々あり、いつかマスメディアをテーマにしたものを描こうと思っていました。今描いている作品にも、そうした内容もあります。批判的な内容が多いですが、基本的に応援する気持ちで描いていますよ」。信じられないような出来事が続く時代において、次にぼうごさんはどのような視点から切り込んでいくのかと、注目していきたい。

■■ぼうごなつこさん情報
 
▶Twitter漫画専用アカウント /
https://onl.sc/r3F9Rdk
 
▶Amazon 著作販売ページ /
https://onl.sc/PpSGAGv

よろず〜の求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース