漫画の同人誌活動からプロの漫画家になる人は実に多い。今回、取材させていただいたミイコさん(@miicooochan)もその一人。敬愛するレジェンド漫画家への愛情がにじみ出る作品は、昭和後期から平成初期に子ども時代を過ごした読者にとって懐かしいと感じる絵柄が大きな特徴で、そこに現代的な物語性が加えられているのが魅力となっている。そこで今回は、その創作に関する思いと共に、SNSで話題を集めた『出来るサラリーマンとその嫁さんの話』などの作品を紹介する。
想像して楽しくなった勢いで描きあげた
鳥山明、高橋留美子、いくえみ綾に影響を受け、小学生の頃から漫画を描き始めたというミイコさん。読者からも「レトロな雰囲気」と評されることがある作品はどのような経緯で誕生したのか。
ミイコさんは、「自分自身が昭和っぽいレトロな絵柄が混ざったような絵が好きなことも理由かもしれません。昭和っぽさが残る絵に可愛さやあたたかさを感じるので、自分の絵もそうだったらいいなと思っています」と、話す。また、『ドラゴンボール』に対する愛情は特別とのことで、無意識のうちに作品の各所にその思いがにじみ出てくるという。
そして、SNSを中心に注目を集めた『出来るサラリーマンとその嫁さんの話』については、根っからの漫画ファンである衝動が創作のきっかけだと話してくれた。
「スーツでメガネのキャラクターを描きたいと思って、仕事に一生懸命でバリバリと働き、可愛い純粋な奥さんがいて……。と、想像していたら楽しくなったのでその勢いで描きました(笑)。基本的に男性キャラクターから考えるのが好きです」
その思いは、創作時に意識している点にも表れている。「まずは自分自身が楽しみ、作品に愛を込め、可愛いと感じられる雰囲気を出すこと。そして、女性特有の『かわいい!』という言葉を引き出せるような要素を作品全体にまとわせることを意識していますね」
今後については、「恋愛や家族ものでコメディ要素があるものです。キャラクターの心がのびのびと元気に動くような作品を描いていきたいです」と話してくれたミイコさん。次に生み出す作品にもきっと、歴史に名を残す漫画への愛に触れ、懐かしい気持ち良さを感じられるに違いない。
■■ミイコさん情報
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