CS放送・チャンネルNECOの番組「旧車探して、地元めし」では、国産旧車だけでなく、地元のソウルフードを紹介している。6月25日に初回放送される第3話の「愛知編」、7月23日放送の第4話「埼玉編」に登場するご当地の食べ物について、主役のカーディーラーを演じる升毅が、よろず~ニュースの取材に対して解説した。
愛知編では同エリアで独自の進化を遂げた「喫茶店のモーニング文化」が紹介される。今回は、コーヒーを注文すると、全く予期しなかった「ミニうどん」が付いてきた。コーヒーを頼んだのに、うどん!まさに、期待を裏切らない愛知のモーニング。続いて、大正11年(1922年)創業で愛知県を中心に地元民に愛されるご当地スーパー「スーパーヤマナカ」が登場。最近では「地元グルメが味わえる」と観光客にも人気を集めているという。
升は「ミニうどんからの餡子(あんこ)バタートースト半分、ゆで卵、コーヒーと、ちょうどいいモーニングでした。また、他店のモーニングにも出会いたくなりました。スーパーヤマナカでは懐かしのマコロンを発見し、購入しました」と振り返る。ちなみに「マコロン」とは、泡立てた卵白に落花生などを加えた焼き菓子。製造するマコロン製菓は本社が名古屋市で、知る人ぞ知る名古屋名物として知られている。
さらに、愛知県安城市のソウルフードと言われる「北京飯」が登場。親子三代、時代を超えて愛され続けてきた創業60年の名店「北京本店」の名物で、初代店主が考案した。地元のブランド豚「三河ポーク」を醤油やニンニクなどで作った秘伝のタレに漬け込み、片栗粉をまとわせて高温で揚げ、愛知・豊橋で取れた新鮮な卵を絡めて再びタレを流し込む。米は地元ブランド「あいちのかおり」。具は豚肉の唐揚げ、卵、米というシンプルにして究極の三位一体を体感できる。
「名古屋名物台湾ラーメン」は全国的に知られるようになったが、「安城名物北京飯」も国や地域のイメージが混とんと絡み合った「ミクスチャー食文化」を体現する愛知発の地元めしだ。
升は「名古屋に行く機会は多いのですが、北京飯は今回初めてでした。実際に食べてみると、北京飯は『間違いのない懐かしい味わい』で、米との相性が抜群です」と絶賛。これまで印象に残った名古屋めしには「(手打麺処)『まるいち』のカレー中華、『若鯱家』のカレーうどん、(中国料理)『ピカイチ』の大根と白肉の煮込み」と有名な3店のメニューを挙げ、名古屋(愛知)の食文化について「西でも東でもない。食の発掘・発見・創造。地元らしさのこだわり…を感じます」と指摘した。
埼玉編では、うなぎの名店「丸一」で「なまず天重」を食べた。「うな重」ではなく「なま重」。なかなか食べる機会の少ない「なまずの天ぷら」とは、どのような味覚、食感なのか。
升は「なまずと聞いた時に、『うっ、なまずを食わされるのか…』と思ったのですが、なまず本体のイメージは消して、出てきたものとだけに向き合っていただいたところ、甘いたれとあいまって、たんぱくな身とのバランスが良くて、とってもおいしかったです。(元妻役で共演した)高橋ひとみさんは天ぷら定食を注文し、(なまずの)天ぷらも分けてもらったんですが、ほんとにフワッフワで、料理の仕方も当然あるんでしょうけど、アナゴの天ぷら以上にフワフワで、めちゃくちゃおいしかったです」と証言した。
同店では「鯉のあらい」も、なまず料理と共に堪能。海に面していない埼玉という土地柄から、河川や湖沼に生息する「淡水魚」を使った料理が独自に発展してきた歴史を再認識できる。
菓子では名物「いがまんじゅう」を紹介。埼玉県北東部の穀倉地帯で夏祭りや祝いごとの際に作られてきた縁起物だという。まんじゅうの回りに赤飯をまぶした姿が「栗のいが」のように見えることから名付けられ、郷土料理百選にも選ばれた埼玉の銘菓だ。升は「小さいおまんじゅうに、お赤飯とごましおが完璧にまぶされ、交互にその味を感じられる。一口で3、4回、楽しませるような、楽しい一品ですね」と感想を語った。
「地元に行かないと分からないですし。楽しいですね」。升は旅や出張先などで出会う「食」との出会いを総括した。