俳優のサミュエル・L・ジャクソン(73)は、アカデミー賞を狙った役を演じるより、巨大な製作費をかけた映画に出演する方を好むそうだ。アカデミー名誉賞のみ受賞したことのあるサミュエルは、同賞の可能性がある役よりも、自身がニック・フューリー役を演じたマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の作品や、メイス・ウィンドゥ役を演じた「スター・ウォーズ」など、成功を収めたシリーズでの役を受けるようにしてきたそうだ。
サミュエルは、ロサンゼルス・タイムズ紙に「それについては、うんざりしている。『これやあれでアカデミー賞を受賞するべきだったけど、そうならなかった』って考えたりしてね。遠い昔に、それを乗り越えた時から、私にとっては大したことじゃなくなっていた」と話した。
続けて「いつだってアカデミー賞に行くのは楽しいよ。プレゼンターをやってギフト・バスケットを貰うのを楽しみにしている。親戚にそれをあげるんだ。私の娘と妻が、中のものを出してね。クールだ。でも、それ以外では、私にとっては過去のことだ」としている。
また、俳優にとってアカデミー賞受賞が成功の物差しではないとして「私は、アカデミー賞で俳優として成功したかどうかを計ろうとしたことは一度もない。私の成功の物差しは、私の幸せだ。今やっていることに自分が満足しているかっていうことだ」と語る。
サミュエルは「私はオスカー像を狙ったような映画はやらない。『この映画をやれば、アカデミー賞を受賞する』なんてさ。そんなのごめんだ。私はニック・フューリーになったり、ライトセーバーを手にメイス・ウィンドゥを演じることで楽しむよ」と強調する。
「私は、そういう男になることにしたんだ。納得しているよ。それが私という人間だから満足している。Tシャツに書かれた台詞を言う男だ。キャリアを通し出演した映画の台詞1行も誰も思い出せない俳優達がいる。人々は私が、どんなにクレイジーになるかとか、何度『母さん…』って言うかとかを見に、私の映画に行く。それが何であれ、座席に座らせているんだ」としみじみ語った。