競馬ファンにフォーカスしたホテルがSNS上で大きな評判を集めている。
そのホテルの名は静内エクリプスホテル(@shizunai_e)。日本有数の馬産地として知られる北海道日高地方の静内町にあるホテルで、「メイショウサムソン」や「マツリダゴッホ」など日高出身の馬のコンセプトルームを作ったり、館内いたるところに競走馬にちなんだディスプレイを設置するなど、競馬ファンにはたまらない工夫がこらされているのだ。
【静内エクリプスホテルのTwitter投稿】
「【エクリプスホテルの紹介】
・一度破産したホテル(別名)を現経営陣が購入し、運営してます
・従業員みんな笑顔が良い!
・朝ごはんおいしい!
・馬主様や牧場様にご協力頂き、日高出身の馬のコンセプトルームを作ってます↓
・第5弾も計画中」
近年、さまざまなコンセプトを持つホテルが登場しているが、競馬にフォーカスしたホテルは希少。静内エクリプスホテルに対し、SNS上では
「また、泊まりたいです ️楽しみにしてますね」
「一昨年から年に1度泊まっています。今年ももちろん行く予定です。」
「シンボリルドルフを…スペシャルウィークを…お願い…します…。
ゴールドシップなんてルームが出来た日には…とんでもない激戦になるのでしょう…。」
など数々の絶賛の声が上がっている。
静内エクリプスホテルの担当者にお話を聞いた。
橋本きのこ(以下橋本):Twitterで「一度破産したホテル(別名)を現経営陣が購入し、運営してます」と投稿されていましたが、その経緯を教えてください。
担当者:2014年に破綻した静内ウェリントンホテルを購入しました。地域の雇用を守り、日高のシンボルマークとして事業再生を手掛けようというのがきっかけです。
橋本:なるほど。地域振興事業という面もあったのですね。今回、注目を集めた競走馬のコンセプトルームですが、どのような経緯で誕生したのでしょうか?
担当者:北海道日高を訪れる観光客や競馬ファン全てのお客様に馬産地日高をPRしたいと考えた結果、実現に至りました。その中で馬券風朝食券や、スイートルームを改装した客室内に優勝記念品、プレミアムグッズを展示するなどを行っております。当ホテルで、名馬の軌跡に浸って頂ければと思います。
橋本:他のホテルとは一味違う経験を得られるということですね。コンセプトルームを利用されるお客様の層はどうなっていますか?
担当者:男性女性問わずのご利用になります。競走馬ファンの方が多いですが、もちろんそれ以外の方のご利用もあります。
橋本:競走馬ファンでなくても泊まってみたいと思わせることができるのは凄いですね。
担当者:馬産地巡りをする競馬ファンはもちろん、競馬をあまり知らない方も宿泊を通じて、競馬を知るきっかけとなり楽しんでいただけるような工夫をし、取り組んでいます。
橋本:確かに、ここまで競走馬を魅力的に伝える客室や、ロビーに貼ってある競走馬の張り紙などは競馬ファンだけでなく、競馬をあまり知らないお客様でも興味をもつきっかけになりそうです。
朝食も非常に評判がいいようですね。
担当者:当ホテルは地元のお母さん達がつくった「北海道でいちばん美味しい朝食」が自慢となります。また、ランチ、ディナーも人気となります。新ひだか町のソウルフードであるチャーメンは1.5倍の麺がはいっており、ボリューム満点。夜には日高産エゾシカ肉や静内産ホエー豚のしゃぶしゃぶなど、地元の食材を使用した和洋中のお料理をご提供しております。特に人気は「日高つぶめし」のお弁当となります。日高昆布を使用し柔らかく煮こんだつぶ貝+北海道産の食材を多くのせたおかずです。
橋本:楽天トラベル朝ごはんフェス2017、2018年に北海道1位を獲得したのはそのような魅力溢れる地元の食材を沢山用いた、和洋中、ソウルフードがお客様の胃袋を掴んだのが大きな要因なのかもしれませんね。最後にSNS等の反響について、ご感想をお聞かせください。
担当者:馬産地日高に多くのお客様が来ていただけるきっかけになればうれしいです。
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地元活性化への思いから始まったホテル運営。個性的なコンセプトを打ち出すだけでなく、それを実際に反響につなげているのはなかなか例がないことだ。今後もさまざまな企画が予定されているそうなので情報発信を楽しみにしたい。
静内エクリプスホテル
所在地:北海道日高郡新ひだか町静内吉野町3-1-1
ホームページ:https://eclipsehotel.jp/