神戸牛&トリュフ&土佐ジロー卵ハンバーガー 原価981円を990円で販売の理由とは

松田 和城 松田 和城
「神戸牛”GENKAI”チーズバーガー」990円(原価981円)
「神戸牛”GENKAI”チーズバーガー」990円(原価981円)

 神戸牛などの高級食材を使用したハンバーガーをほぼ原価で提供する「GENKAI BURGER」が今月22日、東京・目黒区のレコールバンタン校舎でオープンする。19日、同所で行われた内覧会でレコールバンタンブランドマネージャー・細井信宏氏が価格設定の理由を明かした。

 メイン商品「神戸牛”GENKAI”チーズバーガー」は、神戸牛(原価300円)、チベット産黒トリュフ(285円)、高知県産土佐ジロー卵(101円)、イタリア産チーズ(70円)などの高級食材を使用し、原価は981円。同メニューを990円のほぼ原価額で販売する。価格設定の裏には、シェフを育成する「実践スクール事業」があった。「通常であれば人件費、場所代などを上乗せして販売価格として設定するのですが、今回教育の一環としてやらせていただくので、これらのコストがかからず、ほぼ食材費のみで販売させていただいています」と説明した。同店では、専門学校レコールバンタンの学生11人が、メニュー開発、調理、クラウドファンディングなどの店舗運営を一貫して行う。校舎を店舗場所として使用するため、家賃などのコストが発生せず、ほぼ原価でのメニュー提供を可能にした。

 メニューは、ミシュラン一つ星を獲得したレストラン「sio」のシェフである鳥羽周作氏が監修。同氏は「甘味、塩味、酸味、苦味、旨味」の5味に、「辛味、食感、香り」が加わることで、立体的で奥行きがある料理ができるというロジック「5味+1」を提唱。「神戸牛”GENKAIー」では茨城県産つくばレンコン(34円)で食感を、チベット産黒トリュフで香りを構成した。

 コロナ禍によるアルバイト機会の減少で、失われた実践経験の場を用意しようと立ち上げられた同店舗。同氏は今後も「”GENKAI”コーヒー」、「”GENKAI”ケーキ」などの商品展開に意欲をみせた。「未来の飲食業会を支えていく生徒へ、最も実践に近い現場を継続して提供していきたいと考えています」と話した。同店は3月27日まで、毎週土日(2月12日は休業)に午前11時から午後5時まで営業される。

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