神戸で異色の冷凍食パン自販機を導入 2022年の大躍進狙う

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
冷凍食パン自販機のメニュー
冷凍食パン自販機のメニュー

 生クリーム食パン専門店「ふんわり」を運営する株式会社アルプス(兵庫県神戸市)が冷凍食パン自販機を開発し、昨年12月24日に同市垂水区の温浴施設・太平のゆ、同区のマンション・ARPEGGIO垂水に設置した。

 「ふんわり生食パン」は1斤550円。一般的な自販機同様、購入後は機体下部の受け取り口から商品を取り出す。値段と大きさは実店舗と同じ。同社担当者は「高級食パンは売り切れることが多く、閉店時間も早い。より便利に購入しやすい形を考えました」と狙いを説明した。焼き上がりから時間とともに風味は落ちるものだが「急速冷凍の技術を使うことで、解凍したパンでも焼き立てのおいしさが、お楽しみいただけます」と語った。

 同店は20年10月にオープン。上質の生クリームを使用し、乳製品本来の風味と極上のふんわり食感が特徴的な「ふんわり生食パン」「小麦薫るトースト食パン」「クリームチーズたっぷり極みふんわり生食パン」などが人気を集めた。コロナ禍で非接触を求める声を受け、昨年8月には神戸市西区の大蔵谷ICに常温保存するコインロッカー形式の自販機を配した24時間営業の無人販売所をオープンさせた。冷凍自販機は無人販売所とは異なり、商品は「ふんわり生食パン」のみだが、24時間稼働と単独の屋外設置、必要なスペースの縮小に成功。「1台に約30斤セットできますが、売り切れることがあるなど、おかげさまで好調です」と手応えを口にした。

 自販機は昨年夏から約4カ月かけ開発。それぞれ微妙に異なる焼き上がり時の大きさ、自販機内での保存時や受け取り口に送る際の型崩れ、詰まりなどが課題だった。一つずつスペースを区切り冷凍保存する形にし、多少の大きさの差異は影響せず、パンが傷まないよう調整を重ねた。焼き上がりから冷凍処理を施すまでの時間は、比較を繰り返し、最適時間を探った。実店舗で自然解凍した食パンと通常のものどちらがおいしいかを比べるアンケートを実施した結果、130人中66人が自然解凍された方を回答。冷凍販売への自信につながった。

 冷凍自販機は新年から新たな設置を目指し、希望者を募集中。無人店舗も昨年12月に神戸市西区、明石市、加古川市内の3か所で新規オープンを果たし、加古川店では冷凍ショーケースが導入されるなど、拡大拡充を図っている。

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース