アンジュルム・川村文乃 日本9人目・女性初「1級マグロ解体師」合格

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 アイドルの枠を飛び越えて羽ばたき続けるアンジュルム・川村文乃(撮影・出月俊成)
 アイドルの枠を飛び越えて羽ばたき続けるアンジュルム・川村文乃(撮影・出月俊成)

 「日本初」の称号を得たアイドルがいる。ハロー!プロジェクトの人気グループ・アンジュルムの川村文乃(22)だ。このほど、全国でわずか8人しかいないという超難関の「1級マグロ解体師」試験に合格したことが判明。日本で9人目、女性では初の免許取得者となった。愛らしい笑顔からは想像もつかない豪快な一面を引っ提げ、アイドルとしてのさらなるパワーアップを誓った。

 高知出身で、小学時代には魚のPR活動をするなど海の幸に親しんだ。カツオをさばくことが特技で「いつかマグロをさばいてみたい」という願望があり、コロナ禍を機に「勉強してみたいな」と一念発起した。

 マグロ解体師は3級からあり、1級のみ公認の解体ショーが行える。威勢の良い口上も合格の条件だ。1年近くオンライン受講で部位や特徴、口上の仕方を勉強。実技は1日約8時間もの講習に挑んだ。

 試験本番では重さ約20キロ、長さ1メートル超のマグロが相手。「さぁっさぁ~皆さん、お立ちを。始まり始まり~」と小気味よい口上で始まり、1メートル20センチほどの長さの物も含め3種の包丁を使いこなして、部位の説明をしながら重たい頭骨も豪快に切り落とした。

 男性と比べ声が高いため、受講当初は講師から「荒々しさが足りない」と助言されたという。高知の方言も交えて野太い声の出し方を身につけ、「漁師さんになったつもりで」合格を勝ち取った。

 マグロ解体とアイドル業は「歌いながら口を動かしてダンスで身体を動かす。口上を立てながら魚をさばくのと一緒。お客さんにいかに楽しんでいただけるのかというのは一緒なんです」と共通点があるという。最初から1級を目指したのも「解体ショーをやりたかったから」。エンターテイナーの血が騒ぐ。

 夢はライブでの解体ショーで「ファンの皆さんの前で披露して、さばいたマグロを食べていただく機会があればいいな。すぐに食べる大トロや中トロ、めっちゃおいしいです!」と話す。「私は今、日本で一人しかいない女なんだと思うと何だか強くなった気がします」。つかんだ自信が、アイドル川村の輝きを際立たせている。

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