映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の舞台挨拶が13日、行われ、ハサウェイ・ノア役の小野賢章が「表と裏の顔の表現は難しかった」とアフレコを振り返った。
今作の観客の前では初めての登壇。コロナ禍による3度の延期を経ての公開に加え、11日の初日だけで興収1億9000万円のロケットスタート。村瀬修功監督、小形尚弘プロデューサーとともに登場した小野は「本当にお待たせしたという思いが強くあります。お待たせした分、この大ヒットスタートという盛り上がりを見せることができたのかなとも思います。さっきまで近くの控え室で準備していたのですが、上映中の音がすごく聞こえてきて、ああ公開したんだと、やっと実感が湧きました」と感慨深げだった。
演じながら苦労した点としては「好青年のハサウェイ・ノアである表の顔と反地球連邦政府運動のリーダー、マフティー・ナビーユ・エリンである裏の顔の表現は、とても難しかった、というかしんどかったですね。だから、Ξガンダムに乗った時、ただ目の前のことに集中できたのですごくやりやすかったです。悩みながらも丁寧に、村瀬監督や小形プロデューサーに助けられながら、話し合いながら作り上げていきました」と回顧した。また、注目してほしいシーンとしては「色々とありますが、個人的には市街地での戦闘シーンです。ものすごい迫力で恐怖を感じるので、とても注目していただきたいです。また第1部は戦闘シーンが多いわけではないので、キャラクターの心情、表情、仕草を追いかけながら、考察しながら観てほしいです」と熱く語った。
村瀬監督は、監督の話がきた時のことを聞かれ「なんで富野さんじゃないのかな、話通っているのかな?と心配しました」と笑いを誘った。また、ケネスの乗っている馬が『逆襲のシャア』のオマージュであることなど、裏話をたっぷり披露した。
小形プロデューサーは、本作の続きである第2部について「次はいつなんだと、かなり色んな人から聞かれますが(笑)これから頑張って作って、早く皆さんの元にお届けしたいと思っています。第1部はダバオでかなりロケハンをしたので、第2部の舞台のオーストラリアにロケハンに行かなければなあと思っています。このような状況なのでなかなか行けませんが、早く、自由にロケハンできる日が来ることを祈っています」と、第2部の制作状況について初めて語った。
最後に小野は「チーム一丸となって、時間をかけて丁寧に作った作品になっています。何度も観て楽しんでいただきたいです」と締めくくった。
また、本作でキャラクターデザインを担当したpablo uchidaによるイメージイラストとキャラクターのデザイン画が明かされた。ダバオの街並みや、ペーネロペーが海に沈む姿、恐ろしい雰囲気を感じるモビルスーツの闘いなど、繊細なタッチの中に力強さも感じられるイメージイラストを公開。キャラクターデザイン画では、ハサウェイのスーツ姿とパイロットスーツ姿、ケネスの連邦軍制服、ハイジャック犯、レーンのパイロットスーツ姿などに加え、マフティーの一員であるエメラルダのアボリジニの模様が入っている私服姿、ギギのリアルな表情集、また水着やロンパースを着こなすギギの画も公開。幻想的で、重厚感のあるイラストは必見だ。