1984年に発刊された少年ジャンプ「ドラゴンボール」新連載号の偽物がメルカリに出品され、SNS上で大きな注目を集めている。
きっかけになったのは
「メルカリで週刊少年ジャンプのドラゴンボール新連載号の偽物出品が続いてます。ということで、潜入捜査をしてみました。168,000円でお買い上げ…汗
コメント欄で中継してみようと思いますので良ければご覧ください」
と実際にその偽物を購入し、検証したのは大吉・クリおさん(@daikichi_kurio)の投稿。
大吉・クリおさんは購入後、誌面の質感や印刷の状態から商品が偽物であることを確信。
出品者にその旨を指摘した上でメルカリ運営元にも事情を報告し、無事返金の言質を取ったそうだ。
一連の投稿に対しSNSユーザー達からは
「スキャンして印刷したハガキを再現した丸々一本のジャンプが偽物で売られている事実に驚きました。分からない人はまんまと騙される可能性があって怖いですね、匿名でも特定できる手段など、今回のツイートは興味深いものばかりでした。おつかれさまでした」
「比較出来ないと偽物とは思えないですね。色褪せは経年劣化かも〜とか、綺麗過ぎる〜と思っていても騙されるかもしれないですね。レポートお疲れ様でした!」
「匿名配送でも配送元を特定出来るの知りませんでした。自衛の為に覚えておこうと思います。」
「私もヤフオクで似たような被害にあい警察に相談しましたが全く相手にしてくれず 逆になんで買ったのと言われ警察は信用できないと思いました。
今回の件とても参考になりました!ありがとうございます!」
「同じジャンプ読者としてとても溜飲が下がり、尚且つ偽物販売撲滅キャンペーン素晴らしいです!」
など数々の快哉のコメントが寄せられている。
大吉・クリおさんにお話を聞いた。
中将タカノリ(以下「中将」):この商品を落札されようと思われた経緯をお聞かせください。
大吉・クリお:メルカリで急に週刊少年ジャンプ1984年51号(ドラゴンボールの新連載号)が高騰し、3万円ほどだったものが20万円近くの相場になりました。出せばすぐ売れる状態です。しかし、貴重なもののはずなのに頻繁に出品される状況や、画像を細かくみて自分の所有する同号のジャンプと比べると何か違和感を感じました。雑誌の偽物なんて聞いたことがありませんが、間違いないと思い、確認のために潜入捜査を試みることにしました。
中将:現物を手に取った際の印象はいかがだったでしょうか?
大吉・クリお:現物はとても精巧にできてました。ただよくよく見るとカラーページや表紙はスキャンしたものを印刷したというのがわかりました。細かい部分がガビガビで、色味も本物と見比べると沈んでる印象。カラーページの紙質も本物とはまったく違う印象。中にハガキもあるのですが、それもスキャンしてハガキに出力したという感じが丸わかり。長年ジャンプを手に取って読んできた人なら必ず偽物とわかるレベルです。
中将:SNS上の反響についてご感想をお聞かせください。
大吉・クリお:反響はすごかったです。僕と同じような感想で「雑誌の偽物なんてあるの!?」とか「メルカリの偽物をつかまされた時の対応のマニュアルになる」とか言ってもらえました。普段からメルカリ、ヤフオクでかなりの買い物をしているので、いつのまにかトラブル対応を学んでいました。投稿のツリー上にも書きましたが、ビックリマンの偽物を売ることで有名な詐欺師に以前引っかかってしまった経験が今回ものすごく生きました。
◇ ◇
読者のみなさんも通販サイトで商品を購入する際、トラブルに遭った際はぜひ大吉・クリおさんの体験を参考にしていただきたい。
なお大吉・クリおさんは一連の投稿の最後に、子供の頃に手に入れた坂口博信さん、堀井雄二さん、鳥山明さんのイラストが描かれた「クロノ・トリガー」ドリームプロジェクトのカードの画像を掲載している。
子供の頃から「いつかこの3人からこのカードにサインをもらう」と友達に言い続けてきた、思い入れあるものだそうだ。これまで坂口さんとは食事をする機会があり、サインを手に入れることができたそうだが、今回この投稿がバズったことで「Twitterを通じて鳥山明先生に思いが届けばと願っています」と思いを明かしてくれた。大吉・クリおさんの夢が実現するよう願いたい。