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82歳になった日本人ボンドガール 紆余曲折の女優デビュー 18歳で出会った世界的二枚目名優に救われていた

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
浜美枝
浜美枝

 女優の浜美枝(82)が6日までに、自身が発信しているダイアリー「あなたに逢いたくて」を更新。都内での読書会イベントに参加したことを報告し、そこで語った貧しかった幼い頃の体験やローマでの世界的俳優との出会いをつづった。

 1943年生まれの浜は両親が共働きだったこともあり、「小学校に入る前から家事の多くは私の役目でもありました。一日三十円の生活費を渡され、それでおかずの材料を揃え、ときには数日節約したものをまとめて少し高い魚を買ったり……小さな私がやっていた」と振り返った。中学卒業後、バスの車掌として就職。バスガイドを目指していたが、友人に誘われ撮影所の見学をしていたところをスカウト、16歳で東宝のニューフェースに合格した。東宝スリーペットとして田村奈巳、星由里子さんとともに「東宝スリーペット」として売り出された。

 16歳で女優デビューすると、そのコケティッシュな魅力が開花。だが女優業に悩み、「とにかく大好きなイタリア映画の本拠地に行ってみよう」と18歳のとき、1人でローマに。そこで芝居を上演していたマルチェロ・マストロヤンニさん。当時すでに「甘い生活」(60年)で世界的なスターの地位を確立していたが、浜が「毎日、一番安い桟敷席」に通ううちに、「一週間通ったとき、顔を覚えてくれた切符切りのおばさんがマストロヤンニの楽屋に案内してくれた」という。

 マストロヤンニさんは典型的二枚目だが、性格俳優の要素を持ち合わせた希有な存在。芝居を終えたばかりで、噴き出る汗をぬぐいながら「ほらこの僕の汗をみてごらん。人に喜んでもらうほど汗をかけるということはとても幸せなことなんだ」と言ったという。この言葉は、女優業に悩んでいた浜にとっては天啓のような言葉として届き、救われた。「私はその言葉で吹っ切れたんです。女優も労働者なんだと思ったからでした。としたら、私は人々に感動を与える労働者でありたい、女優としてもう一度、懸命に、汗を流して働いてみよう、と」と当時を振り返った。

 帰国後はクレージーキャッツが出演する作品のマドンナを次々と演じた。さらに67年公開のショーン・コネリーさん主演の「007は二度死ぬ」では、若林映子とともにボンドガールに抜擢された。

 現在は女優だけではなく農政ジャーナリストとしての顔も持ち、積極的に活動。今年3月に25年続いた文化放送「浜美枝のいつかあなたと」は終了したが、エッセイや料理の本などを数多く執筆し、講演なども行っている。

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