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中村主水の妻役で知られた白木万理さん 3年前に死去していた 長女が明かす引退後の日々「安らかな最期でした」

北村 泰介 北村 泰介
日活映画で活躍した若き日の女優・白木万里(当時・マリ)さん(立川真由美さん提供)
日活映画で活躍した若き日の女優・白木万里(当時・マリ)さん(立川真由美さん提供)

 日活映画やテレビ時代劇「必殺シリーズ」で藤田まことさん演じる中村主水の妻役で知られた女優の白木万理(本名・山口澄子)さんが2023年7月に老衰のため86歳で死去していたことが24日に報じられた。長女の立川真由美さん(61)がよろず~ニュースの取材に対し、芸能界引退後の生活や亡くなった時の状況、思い出などを語った。

 白木さんは1937年2月23日生まれ。日活に入社し、「十七歳の抵抗」(57年)で白木マリとしてデビュー。小林旭主演の「渡り鳥シリーズ」(59~62年)には全8作に出演し、石原裕次郎さんとは「嵐を呼ぶ男」(57年)、「夜の牙」「錆びたナイフ」(ともに58年)などで共演した。63年に日活の俳優だった沢本忠雄さんと結婚し、一度引退したが、離婚を経て芸能界に復帰。72年から芸名を白木万理に改めた。“お茶の間"で広く知られた作品が「必殺シリーズ」。藤田まことさん演じる中村主水の妻である中村りつ役が当たり役となった。舞台では北島三郎公演の常連で、2015年、北島最後の座長公演で引退した。

 真由美さんは1965年3月生まれ。「私が生まれた時、母は(最初の)引退をしていたはずです。若い頃は日活の俳優仲間さんと銀座に繰り出すなど楽しく遊んでいたようですが、私が物心ついた時は役者さんたちとそんなに遊ぶことはなかったようです。(女優人生の)後半は北島三郎さんと本当に仲良くさせていただいていたので、ご飯に行ったりしておりました。プライベートでは唯一、(同い年である)女優の水野久美さんと親しくさせていただき、晩年も定期的に2人で食事に行ったり、電話でおしゃべりをしておりました」。悠々自適の日々だった。真由美さんは「たまに仲の良かったお友だちと食事に行ったりなど、のんびり穏やかに過ごしておりました。北島さんが大好きだったので、座長が出演されるテレビがあると必ず見ておりました」と振り返った。

 白木さんが亡くなった当時の状況について、真由美さんは「晩年の母は私の住まいから徒歩5分もかからない場所で暮らしていましたが、徐々に、1人での暮らしが難しくなってきました。私たち夫婦の住まいには母を迎え入れられる部屋もなかったため、施設に入居致しました。亡くなる1カ月ほど前には食欲がかなり落ち、施設からも『もうあまり長くないかも』と言われていましたが、延命治療を望んでいなかった母の意思を尊重して、最後まで自由にいつも通りに暮らせるようお願いしました。2023年もまだコロナ禍だったため、なかなか面会が許されず、母に触れることも叶わなかったのですが、最後は施設の特別配慮で直接の面会が叶いました。1年以上ぶりに母を抱きしめることができ、その2日後に母は眠っている間に静かに息を引き取りました。とても安らかできれいな顔をしておりました」と明かした。

 真由美さんは「女優を引退し、ずいぶん経って亡くなりましたので、公にするタイミングがありませんでしたが、(3年後に)こうして母の訃報を取り上げていただけて感謝いたします。今もインターネットを見ると、必殺シリーズや日活のアクション映画などのファンのみなさまが母のことを気にかけてくださっていて、本当にありがたいです」と思いを語り、「86歳での旅立ち、安らかな最期でした。女手ひとつで私を育ててくれましたが、とてもかっこいい母だったと思います。晩年まで立ち姿は凛(りん)としていましたし、いい意味で自他ともに厳しい人でした。でも仕事以外になると抜けていて、一人だとATMでお金を下ろすのもアタフタ(笑)。そのギャップがおかしかったですね」と懐かしんだ。

 必殺シリーズに関する著書を刊行してきたライターの高鳥都氏は「近藤玲子バレエ団出身の白木万理さんは日活にスカウトされて専属女優となり、石原裕次郎さん主演の『嵐を呼ぶ男』のダンサー役など肉体派女優を代表する存在として人気を博しました。鈴木清順監督の『暗黒街の美女』など主演作でもアクションに体を張っていました。豪快な性格で、ギャラが入るとみんなを飲みに連れて行っていたそうです」と日活時代の足跡を解説した。

 その上で、高鳥氏は「なんといっても代表作はテレビの必殺シリーズでしょう。1973年の『必殺仕置人』から『必殺仕事人2009』まで36年にわたり、藤田まことさん演じる中村主水の妻・りつを演じ、当たり役としました。菅井きんさん演じる母・せんと“戦慄コンビ”を組み、恐妻として婿養子の主水をいびりながら、二人っきりになると愛情を示す…。ツンデレの元祖のような役に白木さんのコメディセンスと隠れた色気が発揮されました。もともと悪女役のキャリア豊富な方でしたし、濃い顔立ちも映えますよね。昭和から平成の芸能界を支えてきた唯一無二の女優さんです」と評した。

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