小学5年生の子どもを中学受験塾に通わせているAさんは、塾との保護者面談を前に「何を聞けば良いのだろう」と悩んでいた。
成績を上げるコツを聞きたいものの、漠然とした質問ではしっかりしたアドバイスをもらえるのか分からない。ほかにも「どの教材から優先すべき?」「親はどこまで勉強をフォローすれば?」など、聞きたいことは多い。6年生に向けた志望校別コースについても確認しておきたいところだ。
このように質問は山のようにあるなか、限られた面談時間で聞きたいことを聞けず、「もっと聞いておけばよかった」とならないかAさんは不安を感じている。では中学受験塾の面談では、何をどのように聞けば今後の学習に役立つアドバイスをもらえるのだろうか。塾講師の田中歌耶子さんに話を聞いた。
面談では子どもの様子を具体的に伝える
ー中学受験塾の面談で、保護者がまず確認しておきたいことは何ですか?
2月の新年度から通っているのであれば、既に数ヶ月。これまでの家庭学習のやり方が合っているかを改めて確認するのがおすすめです。 たとえば、丸付けひとつにしても、子どもがするのと保護者がするのでは覚え方が変わってきます。
また、子どものできているところもぜひ聞いてあげてください。中学受験は、親が追い詰められることも多いです。課題面ばかり聞く保護者の方が多いのですが、良いところを聞いておけばメンタルも安定すると思います。
ー6年生に向けて、面談で確認しておいたほうが良いことはありますか?
おすすめの学校は聞いておいた方が良いでしょう。保護者の方も情報を集めると思いますが、首都圏などは学校が多いので、意外と知らない学校もあるんです。塾の講師は色々なタイプの子どもを見ているので、その子に合った学校をアドバイスできます。
塾での質問の時間も聞いておいた方が良いです。大手の塾になると、教師やチューターがいくつか授業を掛け持ちしていることがあります。「授業後に質問ができるのか」「自習中に常駐の教師に聞けるのか」「授業前に聞くのか」を聞いておけば、どのタイミングで質問すれば良いのか分かります。
ー具体的な回答を引き出すためには、どのように聞けば良いでしょうか?
ご家庭での具体的な場面をお伝えいただけるとわかりやすいです。「計算はやるけど漢字を嫌がる」「読解問題がなかなか手につかない」など、普段のお子さんの様子を伝えていただければ、塾側も具体的なアドバイスができます。
志望校やご家庭の方針も伝えたほうが良いでしょう。「附属がいいのか進学校がいいのか」「別学がいいのか共学がいいのか」などが分かれば、よりお子さんやご家庭の希望に合った勉強法を提案しやすくなります。
ー親が子どもの勉強をどこまでフォローするべきか、塾に確認しても良いのでしょうか?
確認して大丈夫です。保護者がサポートしたほうが良いことと、本人に任せたほうが良いことがはっきりします。
たとえば漢字の丸付けは、5年生だと自分だけでは難しいことがあります。間違っていても丸を付けたり、間違えて覚えたまま練習したりする子も多いです。最初は子ども自身に丸付けをさせて、保護者がダブルチェックするのが良いと思います。
一方、読解問題は、塾で教えているやり方があるので、家庭で解説しすぎないほうが良いです。分からないところには付箋を貼って、塾で質問してほしいと思います。
◆田中歌耶子(たなか・かやこ) 塾講師ライター
25年の指導歴を持つ現役塾講師ライター。現在は某中受専門塾で講師を務めている。中学受験国語を専門とし、日々「学力の土台となる『読む』力」の指導に力を入れている。