シンガー・ソングライターのブルース・スプリングスティーン(76)は、ドナルド・トランプ米大統領(80)を率直に批判することが、自身の「愛国心」の表れだと考えているという。長年にわたりトランプ氏と公の場でたびたび舌戦を繰り広げてきたブルースだが、アメリカを深く愛しているからこそ、現政権を批判することにためらいはないと説明する。
PBSの特別番組「Bruce Springsteen: Finding America in Song」で、ブルースはこう語った。「私は『批判的な愛国心』を信じている。それが愛国者の定義だとね。つまり、自国を深く愛しているからこそ、その実態をありのままに見据え、欠点を認め、より良い国になるよう後押しし、そして心の中に未来の国を宿していると信じているということさ」
ブルースについて、トランプ氏は今年になって「しぼんだプルーン」と罵倒。支持者たちにコンサートをボイコットするよう自身のプラットフォーム「Truth Social」を通して呼びかけていた。「ひどく、しかも非常に退屈な歌手、ブルース・スプリングスティーンは本当に下手な形成外科医の手術でひどく傷つけられた、しぼんだプルーンのように見える。彼はかねてより、恐ろしく、かつ不治の『トランプ・デランジメント・シンドローム』を患っている。この男は圧勝した大統領に対して憎悪を吐き散らす、完全な負け犬だ。MAGA(トランプ支持者)は彼の法外な値段でつまらないコンサートをボイコットすべきだ。苦労して稼いだお金を無駄にしないでほしい」
一方で音楽家組合はブルースへの連帯を表明。全米音楽家連盟(AFM)ニューヨーク支部会長のダン・ポイント氏とロサンゼルス支部会長のマーク・セイザー氏が、トランプ氏の侮辱的な投稿を非難する共同声明を発表している。
トランプ氏が「Truth Social」で激しい非難を浴びせたのは、ブルースがコンサート中にトランプ政権を改めて批判した直後のことだった。当時、ブルースは観客に向かって「私が愛するアメリカ、世界中で希望と自由の灯台となってきたアメリカは現在、腐敗し、無能で、人種差別的で、無謀かつ反逆的な政権の手に委ねられている」と語り、「分断ではなく団結」を選ぶよう懇願し、米国の政治情勢について落胆しないよう呼びかけていた。