英国のヘンリー王子(41)が、王室の一員としての役割が母ダイアナ元妃を「死に至らしめた」と確信していたため、長年その公務を拒んでいたことを明かした。1997年にパリで起きた悲劇的な事故当時、わずか12歳だった王子は、子供ながらに王室としての生き方に強い拒絶感を抱いていたという。
4月16日、オーストラリアのメルボルンで開催された「InterEdge Summit」に出席したヘンリー王子は、当時の心境を吐露した。同サミットは、テクノロジー、メンタルヘルス、そして次世代のリーダーシップをテーマに、世界のビジネスリーダーや有識者が議論を交わす国際的なフォーラムである。
登壇したヘンリー王子は、「13歳の誕生日の直前に母を亡くした後、『この仕事は嫌だ、この役割がどこへ向かおうと受け入れられない』と思った」と告白。「母を死なせた原因であるこの立場に対し、何年も現実から目を背けていた」と語った。
しかし、ヘンリー王子はやがて、王室という立場やリソースを活用することで世界に変化をもたらし、社会に貢献できるという事実に気づき、考えを改めた。「母なら私に何をしてほしいと思うだろうか、という問いが私の見方を変えた」と振り返っている。
サミットでの基調講演後、ブレンダン・ネルソン氏との対談に臨んだ王子は、悲嘆との向き合い方についても言及した。「常に監視の目が光る『金魚鉢』のような環境で、生きる目的を失えば人は壊れてしまう。圧倒され、無力感や裏切りを感じたことは何度もあり、当時は感情を麻痺させることでしか対処できなかった」と、公人として振る舞い続けなければならなかった苦悩を語った。
ヘンリー王子は2020年、妻メーガン妃と共に王室の公務から引退。現在はカリフォルニアで二人の子供と共に新たな生活を送っている。
一方、夫と共にオーストラリアを訪問中のメーガン妃も、メルボルンでのイベントで自身の経験を語った。元女優であるメーガン妃は、過去10年間にわたり毎日オンライン上で「いじめられ、攻撃されてきた」と明かし、自身を「世界で最もネットいじめを受けた人物」と表現した。
メーガン妃は、クリック数を稼ぐために残酷さに依存する巨大なソーシャルメディア業界の現状を指摘し、学生たちに対し「それでも私は今もここにいる。皆さんは、その残酷さよりも強くならなければならない」と力強いメッセージを送った。