英国のごく普通の5ペンス硬貨が、わずかな鋳造ミスのおかげで、額面の100倍という破格の値段で落札された。
2012年発行のこの硬貨は、表面にエリザベス女王(2022年9月に96歳で逝去)を、裏面に王室の盾を刻印しており、eBayで5ポンド(約950円、送料1ポンド/約190円別途)で即座に落札された。この驚くべき価格の理由は、盾の意匠に通常は見られない「金属の塊」という小さな欠陥があったためだ。
売り手はこの欠陥が製造過程で生じたものだと判断し、出品説明にこう記述していた。「流通品、英国、2012年、エリザベス2世、鋳造ミス、5ペンス硬貨。欠陥は裏面に付着した小さな金属の塊で、ひび割れた鋳型が使用された結果だと考えられます。写真からもわかる通り、硬貨は流通品の状態です」
日常的に流通する硬貨であるにもかかわらず、この奇妙な欠陥が、コレクターの間で非常に人気を集める要因となったようだ。
裏面の「王室の盾」は、グラフィックデザイナーのマシュー・デント氏が2008年に手がけたデザインだ。1ペンスから50ペンスまでの各硬貨に盾のパーツを分割して描くという斬新な手法で、パズルのように並べることで一つの大きな紋章が完成する。しかし、真に価値を高めるのは、こうした緻密な設計の中に紛れ込んだ、稀なエラー硬貨の登場である。
ほとんどの5ペンス硬貨では飴ひとつ買うのがやっとだが、今回の硬貨は、ほんのわずかなミスが小銭をコレクターの宝物に変えることを証明している。