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加工なし!まるで「新世紀ヱヴァンゲリヲン」のよう…沖縄の“赤い海”が神秘的

モトタキ モトタキ

アニメ『新世紀ヱヴァンゲリヲン』初回放送から30周年。

11月15日には東京と大阪で初めての発声上映の開催が決定したが、あの『新世紀ヱヴァンゲリヲン』のように赤い海が現実世界でも実際に自然現象として存在するのをご存知だろうか。

ネコのわくわく自然教室代表理事の丸谷由(まるや・ゆう)(@NecoWaku)さんが紹介した、沖縄県中城村の海岸で春から初夏の晴れた大潮の日だけ稀に見られる自然現象。海藻“カゴメノリ”が干潮によって天日干しされることで、内部からタンニンという色素が滲み出て、満潮に至るほんのすこしの時間だけ青い海が鮮やかな赤色に染まるのだ。

 

人体はもちろん生物への害はない。だが赤く染まる海は凶兆のような不気味さもある。知らなければ触れるのは遠慮してしまうかも。

 

カメラは海中にも潜っていたが、もちろん中も真っ赤である。赤い水といえばホラーゲーム「SIREN」も想起する。死に戻りする屍人たちは、こんな景色を見ていたのかもしれない。

この自然現象について、丸谷さんにさらに詳しく話を聞いた。

ーーこの自然現象に関してはそもそもご存知でしたか。

丸谷: はい、知っていました。沖縄県内でもほとんど知られていない希少な現象ですが、この海岸では毎年、年に数回、特定の条件が揃うと見ることができます。そのため毎年、記事として投稿をしています

ーーこの自然現象は沖縄だと中城村以外でもみられるものでしょうか。

丸谷: 他の海岸で確認された報告はありません。この原因はカゴメノリという海藻で、海藻自体は本州も含めて珍しくない種類で、沖縄県内でも他の地域の海でも見られる海藻です。それなのに不思議なことにこうした現象は中城村の海岸でのみ確認されています。地形や海流、海藻の量などが絡んでいると思いますが、その原因は不明です。

ーーこの色合いはどれくらいの時間保たれるものなのでしょうか。

丸谷: 色が見られるのは1時間程度です。天日干しされたカゴメノリのところまで、潮が満ちてくるとその周囲の海水が赤く染まります。ただし、ある程度水位が高くなると今度は拡散して薄くなり、1、2時間後には透明のいつもの海に戻ります。

ーー匂いは海水と変わらないのでしょうか。

丸谷: 匂いは一切ありません。沖縄県が過去にこの現象を調査しており毒性もないと確認されています。生物も普通にその中にいます。

ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。

丸谷: 特定の条件が重ならないとみられないとてもレアな現象なので、たくさんの方に知っていただいたのは嬉しいです。こうした現象の話題を通して、身近な自然へ興味を抱いてもらえたり、沖縄の自然の奥深さに驚いてもらえたら嬉しいです。

ーー寄せられた例えのなかで一番心に残ったものはどれでしょうか。

丸谷: 多くの方がエヴァンゲリオンのシーンだ!となっていたのは、投稿を見ていて楽しかったです。

◆ ◆

興味深い話を聞かせてくださった丸谷さんは、沖縄本島で子供向けの自然体験や科学教室をしている。

『軽石のふしぎ図鑑』や『パミスのだいぼうけん』など、軽石について伝える書籍も執筆しているので、自然現象に興味を持った方は一度手にとってみるのもよいだろう。

ネコのわくわく自然教室代表理事・丸谷由さん関連情報
ホームページ:http://neco-hp.com 
ショップ:https://necowaku.theshop.jp/
Instagram:https://instagram.com/neco_waku/
Xアカウント:https://x.com/NecoWaku

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