俳優マシュー・マコノヒー(55)が、映画『タイタニック』のオーディションでジェームズ・キャメロン監督の指示を拒否し、ジャック・ドーソン役を逃していたことが明らかになった。プロデューサーのジョン・ランドーの死後に出版された回顧録『The Bigger Picture』によると、テキサス訛りと気さくな魅力で知られるマコノヒーは、1997年の大ヒット映画『タイタニック』の初期キャスティングセッションにケイト・ウィンスレットとともに参加。しかし、結果は芳しくなかったという。
ジャーナリストのマシュー・ベローニが自身のニュースレターで紹介した抜粋によれば、マコノヒーの最初の読み合わせの後、キャメロン監督は南部訛りを使わずにもう一度演じるよう指示。しかし、マコノヒーは「なかなかよかったです。ありがとうございました」と言ってそれを拒否し、二度目のテイクを行わないままオーディションを終えたという。
最終的にジャック役を演じることになったのはレオナルド・ディカプリオ。ジャックはウィスコンシン州チペワフォールズ出身の労働者階級の孤児という設定で、タイタニック号でアメリカへ戻る旅に出る。
1997年12月に公開された『タイタニック』は、興行的にも批評的にも史上最も成功した映画の一つとなり、アカデミー賞では14部門にノミネート、作品賞・監督賞・主題歌賞・撮影賞など11部門で受賞した。また、当時22歳のディカプリオと21歳のウィンスレットを一躍国際的スターへと押し上げた。
マコノヒーは惜しくもその機会を逃したものの、『ダラス・バイヤーズクラブ』『インターステラー』『TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ』などでハリウッドで大成功を収め、2014年にはアカデミー賞主演男優賞を受賞している。