重力トラクターは、小惑星の衝突から地球を守ることも可能だという。小惑星を引っ張り新たな軌道に導く宇宙船の重力トラクターだが、宇宙船の質量(重力)を利用することで巨大な宇宙岩石の塊を地球から逸らすことができるそうだ。
欧州宇宙機関(ESA)のジョセフ・アッシュバッハー事務局長は話した。「小惑星が家の前に存在したら、それはもう遅すぎで、私たちが特にやれることはありません」
「地球に衝突しそうな小惑星を早く発見すればするほど、それが地球に悪影響を及ぼさない確率が高くなるのです」
昨年の12月27日にはチリの望遠鏡を通して最大300フィート(約91メートル)幅の小惑星「2024 YR4」が発見され、地球に衝突する可能性があるとして観測されている。ESAはこの小惑星について、2032年12月22日に地球に衝突する可能性が当初の1.2%から2.3%に、その後0.001%であることを確認している。
現在2700万マイル(約4345万キロメートル)離れている「2024 YR4」だが、2032年に地球の軌道に戻って来ると言われている。