兵庫県の斎藤元彦知事(47)が20日、県庁登庁時に記者団の取材に応じ、斎藤氏のパワハラ疑惑などを告発した文書問題を究明する県議会の調査特別委員会(百条委)委員だった竹内英明元県議が18日、50歳で死去したことに「大変ショックに感じた」と述べた。
斎藤氏は「竹内英明元県議会議員がご逝去されたという報道に接し、大変ショックを受けております。心からお悔やみ申し上げます。竹内先生とは、知事と議会という車の両輪として議論を交わさせていただきました。この度、50歳という若さででお亡くなりになられたことについては、痛恨の極みだという風に思っております」とコメントを読み上げた。
コメントでは、百条委などで斎藤氏の〝おねだり〟疑惑について厳しい口調で質問していた竹内さんについて「私が知事に就任してからも、行財政改革について率直で時には厳しいご質問をいただきましたが、兵庫を良くしたいという強い思いの表れだった」としのんだ。
SNS上で、竹内さんは誹謗中傷を受けていたことについて「SNSなどによる誹謗中傷というもの、人の心や気持ちを傷つけるということはやはりしてはならない行動だと思っている。SNSについては、多くの県民や国民が良い使い方、冷静な使い方をされるということが大事。県の方でも、条例の制定に向けて準備をしていく中で、中傷のない社会を目指した取り組みを進めていきたいと思っています」と強調した。
竹内さんは、県議会会派「ひょうご県民連合」に所属。百条委では、疑惑告発文書問題を厳しく追及していた。しかし、2024年11月17日投開票の兵庫県知事選直後の同月18日、「一身上の都合」を理由に突如、県議を辞職。関係者によると、辞職したのはSNS上などで竹内さんに対する誹謗中傷が過熱したことが原因だったという。