佐賀県嬉野市の岩屋川内ダムでは世界的怪獣「ゴジラ」を壁面に描くダムアートを展開し、11月末のアート完成からわずか24日間で来訪者数が1万人を突破した。それまで年間来訪者数が300人ほどだったダムに“ゴジラ効果”が到来している。
佐賀県は、今年70周年を迎えたゴジラを「佐賀県かたち観光大使」に任命。理由はゴジラを右に90度回転さると、佐賀県とほぼ同じ”かたち”になると発見したことから。10月末から新プロジェクト「ゴジラ対(つい)サガ」を展開し、その一環として、ケルヒャーの日本法人「ケルヒャー ジャパン」と共同で「ゴジラ in 佐賀 ダムアートプロジェクト Powered by ケルヒャー」を発足させ、同アートが制作された。
サッカーグラウンドに匹敵する大きさの壁面に描かれたゴジラは、ドイツの清掃機器メーカー最大手「ケルヒャー」の特別チームが高圧洗浄機で壁面の汚れを除去し、汚れがある・ない部分のコントラストにより描かれている。約4カ月の準備期間ののち、実際のアート制作は11月4~22日まで行われた。
完成までには「測量」「ポイントマーキング」「縁取り」「洗浄」の4工程を経た。測量チームがダム壁面にガイドとなるポイントをマーキングする「ポイントマーキング」では、細かいディテールを表現するために約2400ポイントをマーキング。過去にケルヒャーが手がけてきたダムアートは平均1000~1500ポイントであることから、異例の緻密さで描かれたことが分かる。
自然環境を活用した作品のため、ダムアートを見られる期間は今後の天候次第。関係者の話では、完成から2~3カ月はコントラストがはっきりしている見込みだという。
また、都内の「ゴジラ・ストア Tokyo」では、26日より「ゴジラ対サガ」コラボグッズの販売を開始している。