タクシーと救急車の運転手は、アルツハイマー型認知症で死亡する確率が低いことが分かってきた。米国の成人数百万人の死因とその職業生活を分析した新たな研究で400以上の職業を調べたところ、2つの職種が最もアルツハイマー型認知症にかかりにくいことが判明した。
今回の発見はあらかじめ決められたルートに従うバスの運転手やパイロットには見られなかった傾向で、脳の健康にはナビゲーションスキルが重要であることが示唆された。
ハーバード大学医学大学院によるこの研究を指導したヴィシャール・パテル教授は話した。「我々の発見はタクシーや救急車の運転手が行っている頻繁なナビゲーションや空間処理のタスクがアルツハイマー型認知症に対する何らかの予防と関連がある可能性を提起しています」
一方でタクシー運転手は人生の大半を車内で過ごすゆえ、平均的な労働者よりも早死にする傾向があることもわかっている。