政治団体・NHKから国民を守る党の定例会見が29日、大紛糾した。国会内で行われた会見で、立花孝志党首(57)とYouTubeチャンネルの男性記者が法解釈をめぐって言い争いに。立花氏が退室を命じ、抵抗する男性記者に対し衛視(国会議事堂内の警備を行う国会職員)が呼ばれる騒動になった。
この日は、斎藤元彦知事(47)が再選した兵庫県知事選について、同チャンネルの男性記者、女性記者の2人が立花氏に約40分以上質問を続けた。
兵庫県議会の文書問題調査特別委員会(百条委員会)委員長の奥谷謙一県議(39)が、名誉を毀損されたとして立花氏を刑事告訴。奥谷氏の自宅兼事務所の前で立花氏が街頭演説した内容について、脅迫にあたるなどとして被害届を出している。
立花氏と男性記者が「脅迫罪」の解釈などについて押し問答となり、男性記者は「逃げている」「答えられないんですか」「ちゃんと答えていただきたい」などと迫った。
立花氏は、記者団の中で2人が長時間質問を続けていることを指摘し「これ、うち(NHK党)の会見なんで。何か番組やってるんでしょ?自分たちカメラ回してるんでしょ?少なくとも営利目的でしょ?だから、行ってあげるよ。他の人たち(記者)もいるんだから。オレ一人で行くよ」と、男女記者が運営しているYouTubeチャンネルへの出演を提案した。
男性記者が「質問を遮らないでください」と続けると、立花氏は「遮ります。もう帰って。出て行って」と語気を強めた。「都合の悪い質問には…」と食い下がる男性記者に、立花氏は「帰れ!いま回答しているだろ。何分かかるんだよ君の質問に。他の人たちの(質問)時間を確保するために、1時間でも2時間にでも君のチャンネルに行ってやる」と語気を強めた。
会見に同席していた斉藤健一郎参院議員(43)が「正式に議員から退室を求めます。退室しなかったら、衛視を呼びます」と通告。男性記者が応じなかったため、立花氏が「退室しないんですね。10カウントで退出しなければ、衛視を呼びます」とカウントダウンを始めた。
男性記者は「退室しますよ」と、最終的に応じた。立花氏は「かっこ悪いな。オレはお前らのところに行かんでええねんな?」と問うと、男性記者は「来てもらわなくて結構です」と回答。立花氏は「根性ないな。質問に答えたるって言ってるのに…」と非難した。