広島県安芸高田市の前市長で、7月に行われた東京都知事選挙に出馬して話題となった石丸伸二氏が28日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、衆院選最終日に国民民主党の選挙カーの上で演説した経緯を説明した。
石丸氏は10月26日、JR東京駅前で演説を行っていた国民民主党の選挙カーに突然登壇した。国民民主への投票を呼びかけるわけではなく「唯一負けがあるとするならば、それは投票に行かなかった人がいる状態です」などと演説。聴衆に投票に行くことを強く勧めていた。
石丸氏と国民民主の玉木雄一郎代表は衆院解散直前にネット番組で対談したばかりでもあった。知名度のある石丸氏が“国民民主の選挙カーに乗った”インパクトが追い風の1つになった可能性はある。
玉木氏は投開票日の27日に出演した選挙特番で石丸氏について言及。選挙カーでの演説については「全く知らなかった」と明かした。「たまたま通りかかってマイクを握ってくれたということだと聞いています」と偶然だったと説明していた。
ただ、28日になって石丸氏がXで“偶然”について説明。「様子を見に寄った所、渡部恵子議員から『ぜひ話して下さい』と頼まれました。一度は断りましたが、再び声を掛けられたので『玉木代表が来るまでなら少し』と受けたのが実際の経緯です。」と状況を明かした。さらに、国民民主の榛葉賀津也幹事長が選挙特番で「石丸さんが個人の考えで来て、マイクを持ってくださったと聞いてます。我々から頼んでません」と語る動画も掲載。「投票日を過ぎたので言っておきます。一個人に批判の肩代わりをさせんな」とツッコミも入れた。
この石丸氏の投稿を受けて、玉木氏もXに投稿。「渡部区議にも確認しましたが、石丸さんが応援演説に来てくれたと思い込んでいて、お声かけしたそうです。いずれにしても、こちらから登壇をお願いしたことは事実です。お力をお借りしたにも関わらず、石丸さんに説明までさせて申し訳ありません。」と状況を確認した上で謝罪した。さらに「改めて直接お会いした場できちんとお詫びさせていただければと思いますが、この選挙戦、石丸さんとの対談や、石丸さんの手法を研究したことで注目してもらえたと思います。感謝の気持ちもお伝えできればと思っています。」と“石丸方式”を取り入れていたことも明かした。