元アクトレスガールズ勢が躍動 天麗皇希「ここで大きくなります!」マリーゴールド旗揚げ戦

山本 鋼平 山本 鋼平
プロレスデビュー戦で勝利した後藤智香(右)と天麗皇希=24年5・20マリーゴールド後楽園大会
プロレスデビュー戦で勝利した後藤智香(右)と天麗皇希=24年5・20マリーゴールド後楽園大会

 女子プロレス新団体、マリーゴールドの旗揚げ戦「Marigold Fields Forever」が20日、東京・後楽園ホールで開催され、元アクトレスガールズ勢が存在感を示した。

 4月15日の旗揚げ会見中にアクトレスガールズの風香アドバイザーが選手6人を引き連れて乱入し、ロッシー小川代表に入団を直訴。アクトレスガールズ側との事前調整が不調だったこともあり、大きな波紋を呼んだ。同30日に和解の末、6選手の正式入団が決まり、風香氏はアシスタント・プロデューサー(AP)に就任していた。

 この日は第2試合でアクトレスガールズのエースだった青野未来が、石川奈青と対戦。闘志と意地を前面に出す相手をスタイルズクラッシュで沈めた。「最高の景色でした。見たことのない後楽園ホールを見られて、入場式からグッと来ちゃった。これだけたくさんのお客さんがマリーゴールドに期待してくれているのを感じることができて、より身が引き締まる思いでした」と瞳を潤ませた。戦前の石川からの挑発に理解を示した上で「私はもっともっと上を目指したい。強い相手と戦いたい。私はもっとさらに上に行くんで石川奈青、雑草魂で大きく伸びてきたらいいと思います」と話していた。

 第3試合では、CHIAKIがスターダムでワンダー王者経験のあるMIRAIに挑んだ。打撃を軸に攻めたが、最後はラリアットに沈み、実力者の壁にはね返された。「ずっと悔しさをバネにはい上がってきた自負がある。悔しいけれど楽しかった。これからの成長を楽しみにしてほしい」と懸命に前を向いた。

 セミファイナルでは松井珠紗&翔月なつみ組と後藤智香&天麗皇希組が対戦し、アクトレスガールズ出身の4選手が登場。翔月はスターダムでデビュー後に引退&復帰の経緯があり、松井もプロレスラーとしてデビューしただけに、両者が技量の高さを示しながら試合を優位に進めた。しかし、「ツインタワー」と称される長身の皇希、後藤の反撃を許し、翔月が後藤のジャイアントスイングで消耗し、最後は松井が皇希に旋回式ダイビング・ボディプレスで苦杯を喫した。

 マイクを持った皇希は、リング上で「デビュー戦で勝ちました!ずっと一緒にやってきた智香と一緒にやれてうれしい。もっとプロレスを経験して、ここで大きくなります!」と叫んだ。バックステージでは「ステキな場所でステキな経験ができました」と感慨深げ。プロレスを軸としたエンタメ公演を行うアクトレスガールズとは環境が一変したが「あっという間。すごく緊張しました。入場式から見えた景色は多分一生忘れない。スタート地点に立てたので、もっと頑張ります」と決意を新たにしていた。

 後藤は「私の得意技はジャイアントスイング。どんなところでもつかまえて、ぶん回していきます」と決意を示し、翔月とのエルボー合戦を「これがプロレスラーだぞ、と思い知らされた」と瞳を輝かせた。松井は「結果も内容も悔しい。まだまだ足りない」と、翔月は「今までと違って体が動かない場面もあった。やり切ったと思えるくらい突っ走りたい。気持ちで食らいついていきたい」と話すと、松井は「切り替えていきましょう。あと15年頑張りましょう」と互いを励まし合っていた。

 風香APは旗揚げ戦に向け、元アクトレスガールズ勢への指導を中心に行ってきたという。大会を終え「全然やっていけるぞ、という手応えがありました。これまでの試合は決め事としてやってきたので、プロレスのアドリブ部分への対応は課題として残りますが、久々の試合、これまでと違う環境の中、十分な内容でした」と笑顔で話した。「隣にいた小川さんがときめいていた。それがうれしかった」と続けた。

【この日の試合結果=観衆1539人】

▶第1試合15分1本勝負 〇高橋奈七永(14分15秒、冷蔵庫爆弾→片エビ固め)●ビグトリア弓月

▶第2試合15分1本勝負 〇青野未来(8分55秒、スタイルズ・クラッシュ→エビ固め)●石川奈青

▶第3試合15分1本勝負 〇MIRAI(11分30秒、ラリアット→エビ固め)●CHIAKI

▶第4試合15分1本勝負 ゼイダ・スティール&桜井麻衣(時間切れ引き分け)マイラ・グレース&野崎渚

▶第5試合20分1本勝負 ●松井珠紗&翔月なつみ(12分30秒、アメジスト・バタフライ→片エビ固め)後藤智香&〇天麗皇希

▶第6試合30分1本勝負 林下詩美&●ジュリア(28分6秒、→リストクラッチ式裏投げ→片エビ固め)ボジラ&〇Sareee

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