東京地裁が14日、みんなでつくる党(大津綾香党首)の破産手続き開始を決定し、通知した。同党は1月18日、債権者から同地裁に破産を申し立てられていた。負債総額は約11億円で、政党の破産は超レアケースだ。
みんなでつくる党は旧・政治家女子48党。党首の大津綾香氏(31)と、同党を離党した斉藤健一郎参院議員(43)の代表権争い訴訟の判決が21日に東京地裁で言い渡されるが、直前での破産手続き開始となった。
大津氏はこの日、党の公式ウェブサイトを通じ「本党としては、このような決定を不服として、速やかに抗告致します」との声明を出した。
NHK党の党首だった立花孝志氏(56)は2023年3月8日、ガーシー前参院議員が参院に登院するとしながら反故にしたとして引責辞任。党名も政治家女子48党に改名し、大津氏が党首に就任した。
立花氏は、3月29日に国会内で行われた党臨時総会で、大津氏が辞任する意思を示したと主張。その後、役員会や総会を開き、大津氏を解任し、斉藤健一郎参院議員(43)を代表にするとしたが、総務省と中央選挙管理会は9月5日、斉藤氏への代表者変更を認めず、大津氏が代表者であるとした。
大津氏は11月6日、党名を「みんなでつくる党」に変更。2019年参院選で「NHKから国民を守る党」で議席を得て国政政党になって以降9度目の党名変更となったが、浜田聡参院議員(46)と斉藤氏はみんつく党への所属を示す国会議員の承諾書、宣誓書を期限までに総務省へ提出せず、同党は約3・3億円あった2024年度の政党交付金(助成金)を受ける資格を失っていた。
立花氏はYouTubeなどで「大津綾香が代表者のみんなでつくる党は裁判所によって、破産者になりました」「これで大津は自由に(党の)お金を使えない。代表者は実質的に破産管財人の弁護士になりました」と述べた。