工場における、先輩と後輩の会話のすれ違いを紹介した投稿がX(旧ツイッター)で注目を集めている。
東京大学で知能機械情報学を専攻しているちょこ西(@chocolate_noise)さんは数年前、高専学校の工場で目にした出来事を1日に投稿。先輩と後輩の2人組が何かを作っていたところ、後輩が先輩にねじが壊れたことを報告する場面だった。
後輩が「すみません、ねじが壊れちゃいました…」と伝えると、先輩は「ん?なめてんの?」と返答。後輩は思わず「すみません」と謝罪したところ、先輩が「だからなめてんのって」と〝追撃〟。後輩は訳も分からないまま「本当にすみません」と頭を下げた…という一幕。
一見、理不尽な会話に聞こえるが、実はこの会話で先輩は怒っていない。
先輩は「ねじがなめているのか」、つまり「ねじ穴がつぶれて広がり、回せなくなる状態なのか」を聞きたかったのだが、後輩は「ねじがなめる」という言葉があることを知らなかったため、しかられていると勘違いしてしまったのだ。ちょこ西さんによると2人はその後、勘違いに気付き笑顔を見せていたという。
投稿は6日までで、1.2万超のリポスト、5.4万超の「いいね」を獲得。大きな反響が寄せられた。ユーザーからは「日本語難しい」「割とあるある」「伝わらないとガチギレしてると勘違いしてしまうよね」「これうちの職場でも起こってて草」といった共感の声や、「知らなかったw」「なめるって伝わらんのか!?」「子供のころから知っていたので、通じないというのがびっくり」など驚きの声が上がっている。
ちょこ西さん自身も、「ねじがなめる」という表現を使ってきた。「記憶が正しければ高専や東大で通じなかった記憶はないですが、知らない(東大の)同級生もいました」。ちょこ西さんは「なめちゃった?」と少し柔らかい伝え方をしていたため、投稿のようなすれ違いはなかったというが「実は周りの人に察してもらってただけかもしれませんね…。自分の常識と人の常識が違うかもしれないという心配りが大事だなと改めて思いました」と感想を語った。
仮に表現を知っていた場合でも、いきなり先輩から「なめてんの?」と言われたらドキッとしてしまうだろう。当たり前のように主語を省略するのは気をつけた方がいいのかもしれない。