博多美人のミスコン日本代表ファイナリストが単身ラスベガス武者修行する理由「やるならプロに」

チコ山本 チコ山本
カジノディーラーを目指す牧尾理央さん、出張時もカードは肌身離さず
カジノディーラーを目指す牧尾理央さん、出張時もカードは肌身離さず

 ミスコンテストの日本代表ファイナリストをはじめ、モデル、レースクイーンとしても活躍している福岡市在住の牧尾理央さん。将来は「カジノタレント」になる夢を持っており、本格的なカジノディーラーを目指し、来春にも渡米する計画だ。大阪で開業するカジノを含む統合型リゾート(IR)は当分先。つい最近まで「カジノの”カ”の字も知らなかった」美女がなぜ、そこまで冒険をするのか。

今年7月にはカジノディーラー養成学校を卒業

 凜とした顔立ち。目の前にいる牧尾さんはその色白さもあいまって、まるで博多人形を眺めているかのようだ。なるほど、これまでミスコンテストの日本代表やモデル、レースクイーンとして活躍してきたのも納得できる。

 さらに聞けば、日本酒検定、日本茶ソムリエ、秘書検定、心理カウンセラーなどの資格まで持っているというではないか。それなのになぜ、突然、人生の急ハンドルを切ってカジノディーラーを目指すのだろうか。牧尾さんが言う。

 「芸能活動をやらせていただいている中で、様々なつながりができ、ミスコンテストに出場したり、フェラーリのグリットガールを務めさせてもらう幸運もありました。

 その一方でいろんな資格を取ってきましたが、将来を考え、ずっと手に職をつけたいと思っていたんです」

 ここまで聞くと、それがカジノディーラーでなくてもいいような気がするが、これにはちょっとした理由があった。実はカジノイベントのオファーは、これまで何度もあったそうで、中には牧尾さんが韓国語を話せることから韓国の大手カジノからの仕事も舞い込んだことがある。

 しかし、本人は「カジノの”カ”の字も知らない状態。すべてお断りしていたんですよ」と言う。

 そんなことがあってからしばらくたったある日。「これも何かの縁」とカジノやIR業界について調べてみると将来、大阪・夢洲に大型施設が開業し、カジノディーラーという魅力的な仕事があることを知る。

 「海外ともつながっており、希望が持てる職業だと感じました。いまがチャンス。ちょこちょこやるより、どうせやるならプロになろう、と決めました」

 それが今春のこと。4月6日に思い立って検索してみるとカジノディーラー養成学校「日本カジノスクール大阪校」の入学日がなんと翌日であることが分かり、大慌てで手続きを済ませ、福岡から大阪に急行した。

 「キャリーケースに荷物を詰め込んで急いで出発しました。入学金とホテル代は親に借金したんですよ」

 博多人形を思わせる見た目からは想像できないような行動力。周りからは「あなたの行動がギャンブラーだ」と驚かれたそうだが、友人との連絡を絶ってまで猛勉強したかいあって、最短の3カ月でカジノ全課程に合格し、卒業。ホテル代も最小限で済ませたのだった。

 「その間はホテルと学校の往復のみでした。だから大阪の街は全然知らないんですよ。アマゾンでキッドを購入し、部屋ではシャッフルやチップの扱い方を練習していました。おかげで触っただけでチップの枚数が何枚か分かるようになりました」

 その姿勢はいまでも続けており、東京や大阪などへの出張の際にも常にカードを持ち歩いているという。そんな牧尾さんが目指しているカジノディーラーはカジノ側のスタッフでゲストであるプレーヤーと対戦。ゲームの種類に応じてカードを配ったり、ルーレットの玉を投じたり、配当額を素早く計算し、チップを渡すなどゲームの進行役を担う。さらに、その先にはスーパーバイザーやカジノホストといった要職もある。

 牧尾さんの夢は2030年開業予定の大阪IRに向けてディーラーの道を究めること。「できればタレント業とスクールの先生」と”二刀流”を目指す。そのためにも早ければ今春にも本場ラスベガスかカナダに渡り、語学力とスキルを磨く考えだ。

 「日本でも企業様からのご依頼や様々なカジノイベントに携わっていきたいと思っていますし、カジノと言えばやはりラスベガスなので、ラスベガスの老舗カジノスクールでも学びたいです。また年齢的にワーキングホリデーが使えるので日本カジノスクール様が提携しているカナダのカジノハウスで働くことも視野に入れています。自分の道は自分で切り開くつもり」

 コロナ禍を経て、大阪・関西万博はもちろん、その後に続くIRに向けた熱量も、ともすれば下がっている印象。そんな中、博多の女はどこまでも熱かった。いつかプレーヤーとして理央さんの前の席に座りたいものだ。

◇問い合わせ先 Instagram:ms.casino9

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