デビッド・ベッカム(48)が、イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド時代にアレックス・ファーガソン元監督に対し「反抗」するために、有名な金髪を剃り落としたことを明かした。元サッカー選手のベッカムは、自身の変化するイメージについてネットフリックスの新作ドキュメンタリー『ベッカム』の中で率直に語っており、最も劇的な変化は、プレミアリーグに所属していた2000年に、トレーニング中コーチと激しい口論をした後、丸刈りにした時だったと告白した。
ドキュメンタリーの中でベッカムは語った。「当時、タイラーという美容師がいて、彼に『髪を剃る』と言ったら、『本当にいいのか?本当にそうしたいのか?』って言われたんだ」
当時ベッカムが帽子をかぶって現れた際、ファーガソン元監督との間に緊張が走ったそうで、元チームメイトのオーレ・グンナー・スールシャールは「試合前デビッドは帽子をかぶっていて、アレックスが帽子を取るよう言ったら、デビッドは『ノー!』ってさ」「アレックスは『頑固だな!しょうがない』って言ってたよ」と振り返った。
さらに元僚友のゲイリー・ネビルも、ベッカムが髪を剃ったことでトラブルになるとわかっていたそうで、「おい、それはトラブルの元になるぞ、アレックスが苛立つのは明らかなのにどうしてそんなことするんだ?」と感じていたそうだ。
このベッカムのヘアスタイルの変化は、ピッチ上でのチームのパフォーマンスに影を落とし、当時英国の多くの学校では子供たちがスーパースターの新しいスタイルを真似するのを禁止することもあった。
しかし、当のベッカムは「注目を集めるためにやったんじゃない、そんな人間じゃないよ」と反論。妻のヴィクトリアは「デビッドは少年から大人の男になり始め、力を誇示し始めるのは当然でしょう。それに子供はみんな親に反抗するものじゃない?」とフォローしていた。
4部構成のドキュメンタリーは、ベッカムが有名になるまでの道のりのみならず、1998年のW杯のイングランド対アルゼンチンでの退場をめぐる猛烈な批判の結果、「臨床的うつ状態」になってしまった夫とヴィクトリアとの関係にも迫っている。
ヴィクトリアは元イングランド代表監督のグレン・ホドルをこの件で激しく非難し、こう語っている。「グレン・ホドルはデビッドを守ろうとしなかった。あの時何歳?23歳なんてガキよ。グレン・ホドルは大人の男だった。まあ、実際には男と呼びたくもないけど。年上の人間だったわけ」