コスプレイヤーのすみれおじさん(紫花菫)が、16日に出場し惜しくも入賞を逃した「第40回全日本武術太拳選手権大会」(東京体育館)を振り返った。
女子南棍の部1番手で出場したすみれおじさん。初の大舞台から緊張もあり、0.32ポイント差で4位という結果に終わった。「やっぱり皆さんすごかった!中国武術はずっと昔から何年も研鑽を積まれている方が多いので技の完成度が比べものにならないほど違いました」と完敗を認めたすみれおじさん。「あとで動きのチェックを動画でしたんですけれど、練習のときと違って歩型もまったくできていなかったので、本当に恥ずかしいものを見せてしまったと反省しています」と語った。
〝再起不能〟の大ケガからはい上がり、たどり着いた大会出場だった。関係者によると、すみれおじさんは学生時代、トランポリンの落下事故で右腕を複雑粉砕骨折。右腕の形がむちのようになり、医者から「治らないかもしれない」と診断されたという。リハビリを重ね、徐々に日常生活で動かせるようになったが、現在も右腕に痛々しい傷が残っている。
企業専門のプロコスプレイヤーとして、人気ゲームのモーションアクター、アクション女優としても活動の幅を広げているすみれおじさん。「コスプレで使えそうなかっこいい動きをしたい」という理由で、20年7月から中国武術を開始。腕をまっすぐ伸ばすことがでできないなど、ハンディキャップを背負った中、昨年5月の中国武術大会「第6回武術太極拳競技会あおぞら杯」では、3位入賞を果たした。
全国大会では思うような結果とならなかったが、心は折れていない。すみれおじさんは「今回の大会で南棍を実演されている方をはじめて目の当たりにできたのは大きいです。新たな学びをもとに次回、皆さんに恥ずかしくないものをお見せできるよう、もっと修行します!」と前を向いた。