マックのコーヒー、リニューアルの狙いは?渡辺広明氏が分析「レベルを上げ、価格も上げていかないといけない」

杉田 康人 杉田 康人
流通アナリストの渡辺広明氏
流通アナリストの渡辺広明氏

 日本マクドナルドは11日、ホットコーヒー「プレミアムローストコーヒー」を16日からリニューアルすると発表した。約3年ぶりの刷新で、コーヒー豆の産地や焙煎(ばいせん)度を見直し「ガツンとした力強さとクリアなキレのある味わい」に。コーヒードリッパーの形状も一新し、カップの飲み口も2倍の大きさに改良する。店頭価格は、Sサイズが100円から120円に、Mサイズは150円から180円(いずれも税込)になる。

 都内で行われた発表会で、同社マーケティング本部ナショナルマーケティング部長の亀井理華氏は「カフェとしての浸透度も高いマクドナルドのコーヒーは手軽さがメインで選ばれていると思うが、それをカフェクオリティーへと変化させ、イメージを1段進化させたい」と説明。〝本気カフェ宣言〟を掲げ、マクドナルドのカフェメニュー「McCafe(マックカフェ)」を進化させるとし、プレミアムローストコーヒーはその第1弾とした。

 流通ジャーナリストの渡辺広明氏は、マクドナルドのホットコーヒーリニューアルの狙いを「すべての物の値段が上がっていく中で、値上げのタイミングとしてはバッチリのタイミング。人件費が上がっていく中で、コーヒーのレベルをきっちり上げ、プラス価格も上げていかないといけない。コンビニや他のコーヒーチェーンの、コーヒーのおいしさのレベルも上がっている。対抗するためにはコーヒーの価値を上げて、価格も上げていくことを常に検討しなくてはならない」と分析した。

 Sサイズは20円、Mサイズは30円の価格アップとなるが、渡辺氏は「コンビニのイートインコーナーも復活途上で、スタバよりもはるかに安い。価格を高くしても、まだまだ高くない庶民の値段。座って飲める日本最高の価格の安いコーヒーで、みんなマック行きたいと思う」と、値上げの影響はないとした。

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