JAL客室乗務員がいけばな免許取得「日本のおもてなし」再確認 機内食と華道に共通点も

赤いカーネーションを中心に生ける=京都・華道家元池坊ホール
赤いカーネーションを中心に生ける=京都・華道家元池坊ホール

 日本航空(JAL)の客室乗務員10人が30日、京都市内の池坊会館でいけばなの指導を受け、池坊の入門免許状を取得した。4日間で約12時間の講義と実習に取り組み、「おもてなし」のヒントを学んだ。

 華道家元池坊が2025年の大阪・関西万博に向け世界の人々を華道でもてなすことを目的にグローバル企業とコラボレーションする企画の第1弾。普段は客室乗務を行う、いけばな初心者のJALスタッフが4日間の講習を受けた。

 この日はプログラム最終日で、これまでに学んだ技術を生かし各自が自由なテーマで花を生けた。長い茎が特徴的な「フトイ」に針金を差し折り曲げるテクニックを使ったJALスタッフは「日々の乗務で日本のおもてなし、相手を思いやる心を意識しているんですが、いけばなもお花ひとつひとつの特長を見て生けると教えていただいた。生きていた時のお花の姿を考えながら、ひとつひとつに向き合う心がおもてなしの心と結びつくと思いました」と講義を振り返った。

 葉の花材を多く使い、コスモスの花をさりげなく際立たせたいけばなを作ったJALスタッフは「空間の美を意識して生けてくださいと教えていただきました。私たちはお食事を盛り付けることもあるんですが、その配置、空間にも間の取り方が生かせると思いました」と共通点を発見していた。合計約12時間のいけばな講習を終えた客室乗務員には、池坊の入門免許状と、いけばなの基本が書かれた「花伝書」が授与された。

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