グラビア活動と並行して、介護士、コンカフェ店長を勤め〝三足のわらじ〟を履く鈴原りこ(30)が4日、都内で自身初の写真集「やわらかく、あたたかい。」(撮影・松田忠男、講談社)の発売記念イベントを開催。ヌード挑戦に至った心境、今後の夢を語った。
撮影でも使用された胸元ざっくりの衣装で登場。介護現場を想像させる、包み込むような温和な笑顔を披露した。2018年、26歳で遅咲きのグラビアデビュー。3年間で10本のDVDを発表するなどしたが、焦燥感を募らせていたという。「DVDは10枚出していますけど、年齢も30歳手前で、それから先が見えなくなり悩んでいたときに、写真集のお話を頂いたんです」と振り返った。
鈴原は「ただ写真集を出すより、より注目して見てもらえるようなものを作りたいと思って、ヌード写真集という形にさせて頂きました。ヌード写真集になるというのはやはり覚悟が必要でした。ためらいも確かにありました」と心情を吐露。その上で「賛否両論はあるとは思いましたけど、とにかく自分が一歩踏み出したものを作りたいと。撮影中は本当に嫌な気持ちは一つもなくて、見てもらいたいという気持ちが強かったので、リラックスして臨めました」と、納得の作品に仕上がった。
撮影は故郷の山形、千葉で行われた。お気に入りは、山形の田園風景のなか清涼感のある青のワンピースで自転車に乗っているカット。「普段のそのままの私が出ている1枚なんです。私は周りの方から、『いつも笑ってるね』と言われるくらい、ずっと笑っていて。ですので、お気に入りカットもそうですが、写真集全体的に自然に笑顔になれました」と、ほほ笑んだ。
高校卒業後から12年介護の仕事を続け、現在も週4日勤務。コンセプトカフェは同3年目で週3日出勤。「ほぼお休みがない状態ですけど、そのどちらかでお休みをとってグラビアのお仕事をしています」と話す。少ない休日は趣味の旅行にあて、コスメ用品など美容関係にも出費する。「人間はいつ死ぬか分からないので、今できること、欲しいものに使いたいなと思っています」と言い切った。
写真集内のインタビューでは、極貧の少女時代、二人暮らしだった母への複雑な感情を告白。「結婚についてはメリットが見つからないんです」とした上で「子供は本当に好きですし、私ならいい母親になるんじゃないかなっていう気もしてるんです。でも『父親がいて母親がいて二人が仲良しで』っていう理想形を継続していける自信がありません」などと心中を明かしている。
鈴原は今後について「女性の30歳は一番考えなきゃいけない歳なのかな…と、感じています。この写真集を第一歩として、女優の仕事をしていきたいなと思っています。いま『伝承戦隊フェアナイツ』(21年8月発表)作品のスピンオフDVDで、私が主役の特撮作品の撮影準備をしています。鈴原りこという存在が芸能界で爪痕を残せるように、頑張っていけたらいいなと思っています」と、意気込んだ。
目標の女優は石原さとみ。「芸能を目指す前から石原さとみさんが大好きなんです。石原さんは私の目指す女性像というか、カワイイしキレイなうえに、ストイックさも感じて、確かな自分らしさを持っていらして本当に格好いいなと思っています」と、憧れを語った。今後のヌード展開は「この作品でヌードはやりきった感じがありますので」と、完全否定した鈴原。「人の役に立ちたい気持ちは強い」と介護、コンカフェ店長への愛着ものぞかせた。芸能界に名を残すため、新たな地平に立ったことは確かだ。