シッキンOguri「ダンスは間違えてもごまかせる(笑)」ミュージカル大役の重圧を“練習の熱”に変えた

 ダンスパフォーマンスグループ「s**t kingz」(通称・シッキン)のOguri(35)が俳優・小栗基裕としても活躍の場を広げている。7月に上演された地球ゴージャスのミュージカル「クラウディア」では、ソロ歌唱や殺陣に初挑戦し得意のストイックさを発揮した。

 2004年の同作の初演で事務所の先輩・岸谷五朗が演じた重要な役に抜てきされ、ソロやバラードを歌うため昨年12月から歌唱指導を受けた。「ダンスってちょっと間違えてもごまかせるんですよ(笑)。間違えてないふりをして堂々とできるんですけど、歌は『間違えた!』ってみんな分かるじゃないですか。そういうことを気にせずに、いかに役に入って歌うことに集中できるか自分との戦いでしたね」。ダンスとは異なる動きで覚えるのに苦労したという殺陣も半年近く練習した。それでも毎公演、舞台に立つ前は緊張していたという。

 「自分で自分を追い込んで、周りのちょっとした言葉に追い込まれる」。ミュージカル経験が少ない中での大役にプレッシャーを感じながら、練習への熱に変えた。演出を手掛けた岸谷から発破をかけられたこともあったという。

 「役が『みんなを率いる長』なんですが、(自分は)本当にそういうタイプではない。トップに立つ人間ではないんですよ。それを五朗さんに見抜かれて、小栗ならではの毘子蔵(役名)もあるけど、やはり長としての強さがまだ足りないと言ってもらいました。台本に『声を大きく』『エネルギーMAX』って赤ペンで書いていました」

 半年以上続いた歌や殺陣の特訓に「でも好きなんですよね、こつこつ積み上げることが」と笑う。「積み重ね」の重要性を実感したのは約2年前。初めての緊急事態宣言下で外出自粛していた時に約1カ月間、毎朝11時から約30分間インスタグラムでダンスの基礎練習姿を生配信した。その地道な継続が「(宣言が)明けてからのダンスにすごく生きた」といい、「コツコツ継続することはめちゃくちゃ力になる」と再認識した。

 結成15周年のs**t kingzは、9月からオリジナル舞台「HELLO ROOMIES!!」を開催する。グループにいる時は「内弁慶」という小栗は、グループを代表して楽曲制作陣との連携を担当した。

 テーマ曲「TRASH TALK feat. Novel Core」は、歌手のSKY-HIが代表を務める音楽事務所「BMSG」のラッパー・Novel Coreに歌詞提供と歌唱を依頼した。小栗とSKY-HIとNovel Coreのマネジャーは早稲田大学時代の同級生という縁もあった。完成した曲に「思い描いた以上のものを作ってくれた」と喜び、「自分たちが踊りたいと思う曲を自分たちで作って自分たちで踊れるってめちゃくちゃありがたい」と感謝していた。

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