「異世界にありそう」「厨二心をくすぐられる」蓄光テープで再現 文字が光り輝く魔導書が話題

松田 和城 松田 和城
みけるくれそんさん(@mikel_cresson)が製作した魔導書(本人ツイッターより)
みけるくれそんさん(@mikel_cresson)が製作した魔導書(本人ツイッターより)

 RPGやファンタジー作品に登場する〝魔導書〟を蓄光テープで再現した創作物が、「異世界にありそう」「厨二心(ちゅうにごころ)をくすぐられる」とネット上で注目を集めている。製作した会社員のみけるくれそんさん(@mikel_cresson)に話を聞いた。

 年季が入った雰囲気の冊子を開くと、暗号のような謎の文字列がずらり。部屋を暗くすると、文字部分だけが緑色に光り輝き、強調される。みけるくれそんさんは4年前のイベント「カワサキハロウィン」に参加する際、魔導書本体を3日ほどで製作。今回、見開きのページと文字部分に着手した。断面が波打つピンキングはさみで高輝度蓄光テープを1~2ミリに乱切りし、文字っぽく並べた後、はがれないようマニキュアのトップコートを塗った。ページ部分は、コピー紙をコーヒー染めして干すことで古びた雰囲気を出したという。完成まで丸1日を要した。

 みけるくれそんさんは、ファンタジー系の物販イベントに参加するにあたり、薄暗い会場で活躍できる小道具を持って行こうと考えた。友人と蓄光テープを使うところまで思い当たり、当初は魔法陣を作ろうとしたが「テープの性質上曲線が実現できず、最終的に『切り刻んで文字にしちゃえ!』と、今回の魔導書制作に至りました」と説明した。

 文字列に特に意味はなく、象形文字、幾何学的文字、絵画的文字を混ぜたもの。みけるくれそんさんは「単純な切り刻み方になると、どうしても映画『マトリックス』的なサイバーな文字になりそうだった」と考え、断面が波打つピンキングはさみを使用。有機的な筆跡で緩急をつけることで、何らかの文法があるように見えるよう意識したという。「『ティラノサウルスがいる!』というリプライはうれしかったですね。何かしらの意味がある、読み解こうとしてくれていた結果ですので」と喜んだ。

 23日の投稿後、26日までのリツイート数は3万3000以上、「いいね」は18万超獲得している。雷句誠氏による漫画が原作の「金色のガッシュ!!」(講談社)に登場する「魔本みたい」という反応が多かったという。みけるくれそんさんは「自分は未履修でしたが、あれも文字が光るんですね。2次創作のコスプレイヤーさんがいましたら参考にしていただければ幸いです」。「欲しい」「いい値で買おう」といった意見も少なくなかったが、「ぜひぜひ自分で作りましょう!リプライに詳細と予算を載せております」と呼びかけた。「私にぼったくられるようなことをせず、コピー紙に800円のテープを切り刻んで貼るだけです。『なければ作ればいいじゃない』、私の好きな言葉です」と語った。

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