47分間も無視され続けた小学校からのSOS 米テキサス州銃乱射事件で当局が対応の誤り認める

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 米テキサス州ユバルディの小学校で24日に発生した銃乱射事件で、警察当局は時系列ごとの事件の詳細を発表した。18歳の犯人が立てこもる教室内から少なくとも8回、助けを求める911通報があったことが判明し、警察は「判断は間違いだった」と対応の誤りを認めた。事件では児童19人と教師2人の計21人が死亡した。

 テキサス州公安局のマックロー局長によると、犯人が教室で発砲を続ける間、現場にいた児童らから通報があったにもかかわらず、現場に12人以上いた警察官は学校の廊下で待機を続けたという。学校の外でも、保護者たちが校内に突入するよう警察に対し必死で訴えており、警察官に取り押さえられる親もいた。

 発表された時系列による詳細は、これまでの発表と大きく異なるものだった。警察に対する怒りと、なぜもっと早く介入しなかったのかとの疑問の声が噴出している。

 マックロー局長によると、当時現場にいた警察官は教室内に立てこもった犯人に危険性はないと考え、応援を待つことに決めたという。

 時系列の説明によると、12時3分に112号教室にいた名前を名乗った女性から911通報が入った。その女性は同10、13、16分にも通報し、死者が出ていること、まだ8、9人の児童が生きていることなどを伝えている。さらに児童からのものも含め12時19分と21分にも電話があり、21分の通報時には、3発の銃声が背後から聞こえたという。12時37分、12時47分にも通報があり、電話の主は「警察官を今すぐ派遣してほしい」と訴えたという。

 同局長によると、警察官が用務員の鍵を使って教室に突入したのは12時50分のことだった、犯人がAR-15半自動小銃を持って学校に押し入ってから約1時間半が経過。最初に通報があってから実に、47分後のことだった。犯人は合計で60本の弾倉と、銃弾1657発を所持していた。また、重傷の警察官はいなかったという。

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