「進捗どうですか?」原稿の進行具合の確認までしてくれる「原稿執筆カフェ」が話題に!終わるまで帰れません!

橋本 ダイスケ 橋本 ダイスケ

学校の課題や仕事の書類…

読者の皆さんも一度は何かの締め切りに追われる経験をしたことがあると思う。

しかし納期の決まっている原稿作りは家でするにはどうにも誘惑が多く、集中出来ない事が多いものだ。作業中に突然掃除を始めてしまったり、息抜きに漫画を読んだら気付いたら日が暮れていた…なんていうのは「あるある」だろう。

しっかり集中が出来て、なおかつ誘惑も無く、あわよくば誰かが見張ってくれている…そんな環境はなかろうかと思っていたが、東京都杉並区の高円寺にその全てが揃ったコワーキングスペースが存在した。

それが「原稿執筆カフェ」だ。

原稿執筆カフェは「原稿に追われている人のみ利用可能」をコンセプトにした、いわゆる「尻に火が付いた」人専用のコワーキングスペースだ。入店時に利用にあたっての作業目標を記入し、作業目標に到達するまでは退店不可。さらには一時間ごとに店のスタッフが進捗を聞きに来るという監視の目が付いている。締め切り間近で何が何でも執筆作業をしなくてはならない人にはもってこいのスペースなのだ。

人の心理を的確に付いたユニークなコンセプトのこのスペース。プロデュースをした川井さん(@TakuyaKawai)にお話を伺ってみた。

橋本ダイスケ(以下、橋本):原稿執筆カフェをオープンさせたキッカケをお教えください。

川井:飲食店許可のある撮影スタジオの空き時間を何かに使えないか?と考えていたんですが、飲食はオペレーションや在庫の問題で大変なので、コワーキングスペースとして開放しようと思いました。そこで、クリエイティブな作業をする人だけが集まる場所にしたら、撮影スタジオが動画作品を生むように何か作品が生まれるようになって楽しいのではないか?と思い「原稿執筆カフェ」というコンセプトに行き着きました。

橋本:確かに創作執筆を行ってる人同士で交流が起これば、新たな着想が生まれたりする可能性は大きいですね。今回SNSでも大きな話題になっていますが、反響はいかがでしょうか?

川井:英語や中国語に翻訳された記事も出て海外でも話題になりびっくりしています。締め切りを抱えた仕事は全世界共通だったので原稿執筆者の心に響いたのかもしれません。

橋本:私自身も近辺にあれば、是非利用したいと思うぐらいには、グっとくるモノはありましたね(笑)。利用者は主にどういった原稿を執筆する方が多いですか?

川井:商業メディアの連載や原稿から企画書まで幅広いです。SNSで「翻訳作業もできるかな?」などの声が寄せられるたびに公式ページの「原稿執筆の定義」のワードに追加しています。

橋本:一言で「原稿」と言っても多種多様ですからね。全ての物書きにありがたい場所になってほしいですね。ところで、締め切りに追われている人のみ入店可能との事ですが、カフェ内の空気は相当張りつめていますか?

川井:普通のカフェなどでは「原稿執筆」をしようと入店してもSNSを見たり他のことをしてからみたいなゆるいムードになりがちですが、皆さん最初から原稿ファイルを開いてものすごい集中力で書いてらっしゃいます。図書館の自習室のムードに近いです。

橋本:あの静寂さですか…それは集中出来そうです。1時間毎に進捗確認があるとの事ですが、進んでいない場合はお叱りを受けたり…なんて事はあるんでしょうか?また、目標到達までは退店出来ないとの事ですが、本当に帰してもらえないんですか?

川井:入店時に記入いただいた作業目標カードをもとにお声がけをしています。5000文字の原稿と書いている場合は「何文字くらいまで書けました?」という具合です。進みが遅い場合は「テラス席でコーヒーでも呑んで後半戦がんばってください!」とお声がけします。激励はするけど叱咤にならないようにしています。また、無理な目標を立てないように入店時にアドバイスしています。

橋本:応援や目標立てのアドバイスもしてもらえるなんて、最高のサービスですね!最後に、今後の展望や執筆カフェの様なプロデュースの展開があればお教えください。

川井:徹夜コースを望むコメントもあるのでミッドナイトコースなども検討中です。利用者の皆さんがコミュニティになってきたら、夜に「原稿執筆セミナー」のような学び合いのイベントも企画していきたいと思っています。

◇ ◇

WEBライター等の書きものの仕事が一般的となってきた昨今、今後もさらに多くの利用者が出てきそうな原稿執筆カフェ。コーヒーは飲み放題との事なので、原稿に追われている崖っぷちの人は是非とも利用してほしい。

原稿執筆カフェ 店舗情報

所在地:東京都杉並区高円寺北2-1-24 村田ビル1階
公式ホームページ:https://koenji-sankakuchitai.blog.jp/ManuscriptWritingCafe/

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