「子どもが怖がる」「気持ち悪いという声」も想定内か 大阪・関西万博キャラの“狙い”とは

杉田 康人 杉田 康人
大阪・関西万博公式キャラクターデザイン(提供:2025年日本国際博覧会協会)
大阪・関西万博公式キャラクターデザイン(提供:2025年日本国際博覧会協会)

 2025年日本国際博覧会協会は22日、都内で「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)キャラクターデザイン公募 最優秀作品 発表記者会見」を開いた。最終選考委員会を行い、3つの候補の中からグループ・mountain mountain(マウンテンマウンテン)代表でデザイナー、絵本作家・山下浩平さん(51)のデザインを最優秀作品に選び、公式キャラクターデザインとして発表した。愛称は未定で、4月下旬から公募する予定だ。

 すでに発表されている「いのちの輝き」を表現した公式ロゴマークを、頭からかぶったようなデザイン。ロゴマークをそのままキャラクターにできないかというアイデアから生まれたといい、水の都・大阪の水と一緒になることで、姿を変えられることがコンセプトだという。

 山下さんは「デザインした感覚がないといいますか、ロゴマークのインパクトが強烈。これ自身がキャラクターと感じている。口をつけて、体をつけたという感じ。みなさんと作れるようなキャラのデザイン」と意図を説明。多様性を表現したキャラに定まった形はないといい、万博に関わるすべての人の頭の中で、色々な形に変化していくとした。

 キャラクターデザイン選考委員会座長で、グラフィックデザイナーの原研哉氏は「シンボルの体は、人間の形をしているというよりもう水のように、いかなる形にも変容するという可能性を携えた、そんな形だということと理解している」と評価した。

 選考委員を務めたタレントの中川翔子は「万博の歴史の中でも、ぶっ飛んでいるデザインが選ばれるのはかなり斬新。会場に行った時に、この子が歩いていたらすごいうれしいし、興奮する。公表された時に話題になるというスター性を秘めている」と魅力を語った。

 報道陣からは「子どもが怖がるキャラなのではないか。ロゴマークも、少し気持ち悪いという意見があった」という質問も出た。原氏は「全体としてリアクションがあった。世の中に登場した時に、どのくらい耳目を集めるかというところに、シンボルとしてのポテンシャルがある。そういう部分に期待している」と狙いを明かした。

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