スピルバーグ監督、アカデミー賞一部事前収録に反対「生放送だから魔法起こる」

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スティーブン・スピルバーグ監督
スティーブン・スピルバーグ監督

 スティーブン・スピルバーグ監督(75)が、アカデミー賞の8部門を事前に収録するという主催側の決断に異議を唱えている。『ウエスト・サイド・ストーリー』が7部門でノミネートを受けているスピルバーグ監督だが3月27日に開催される授賞式中継を3時間に収めるために一部の賞を事前に授与するという動きを批判した。

 スピルバーグ監督はデッドラインにこう話している。

 「実行委員会による決断に同意しません」

 「これは、おそらく世界で最もコラボレーションのある媒体だと強く感じています。私達全員が一緒に映画を作り、家族となるのです。そこでは一つの技術は、その隣の技術と同様に必要不可欠なのです」

 「アカデミー賞では線の上も下もありません。私達全員が同じ線上に立ち、出来る限り最高のストーリーを最大の努力をして語るのです」

 「そしてそれは、我々が皆一緒に5時に生放送で食事のテーブルを囲むべきであることを意味すると思うのです」

 美術賞、音響賞、作曲賞、編集賞、メイクアップ&スタイリング賞、短編アニメ賞、短編映画賞、短編ドキュメンタリー賞が、メインの式典の前に授与される予定となっている。

 また主催の映画芸術科学アカデミーの理事会の一員であるスピルバーグ監督は、音響や美術の重要性を指摘。

 「思い返してみると、ジョン・ウィリアムズなしの『ジョーズ』は入れ歯をしているようなものです。『ウエスト・サイド・ストーリー』では、トニーがマリアと『トゥナイト』を歌う時(美術の)アダム・ストックハウゼンがいなければ、何もないサウンドステージで、彼は踏み台に、彼女は足場の上で歌うことになります」

 「編集なしでは、全ての私の映画はまだ下見フィルムのままです。我々は魔法を作るために一堂するわけで、我々が揃ってテレビの生放送で共に魔法が起こることを目に出来ないのが悲しいのです」

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