人気ミュージシャン、初監督映画が批判の嵐 自閉症役の俳優起用巡り論争

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シーア
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 シンガーソングライターのシーアは、初の監督映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』に対する批判の嵐に自殺も脳裏によぎったそうだ。複雑性PTSDを患うシーアだが、2月25日に日本公開予定の同作で自閉症のティーンのミュージック役にマディ・ジーグラーを起用。同症状を持たない俳優を使ったことで論争を呼んでいた。

 ニューヨーク・タイムズ紙でシーアは親友でコメディアンのキャシー・グリフィンを紹介しつつこう話す。「私は自殺願望が再発して、リハビリに行った。彼女が(キャシー)が私の命を救った」

 ミュージック役は当初自閉症を持つ俳優をキャスティングしたものの、本人が余りの重圧を感じたことから、マディに変更になったとシーアは以前明かしていた。「マディを入れた私は、エイブルイスト(非障がい者優先主義者)だったんだって思った。20の自閉症コミュニティと話し合いをしてたけど、更に20もあることは知らなかった」

 そして自身の決断について、「(自閉症の俳優の起用に)挑戦してみた。マディーを配役するほうが思いやりがあると思って、私が決めたの。13人の発達障害のある人々を配役したわ。トランスジェンダーも3人いて、娼婦やドラッグ中毒ではなく、医者や看護婦や歌手といった役でね。映画を誰も見てやしないなんて、寂しい事だわ。私の心はいつだって間違っていなかった」と擁護していた。

 また、健常者を起用したかったというより、単純にマディーなしでは働けないと感じたからだとシーアは主張してもいた。「これは身内びいきだわ。だって彼女なしではプロジェクトが出来ないのよ。彼女なしではやりたくもないし、芸術にならないの」

 『エラスティック・ハート』や『シャンデリア』等の数々のシーアのミュージックビデオに出演しているマディーは、自身が自閉症の人達をからかっていると思われるのではないかと恐れていたというが、シーアは「そんなことはさせない」と断言したそうだ。

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