昭和型板ガラスの回収、保存を呼びかける声がSNS上で大きな注目を集めている。
「こんなに可愛い昭和型板ガラス、取り壊される古い家に沢山あるんだけど当たり前に捨てられるらしい。もう生産されていないから後で活用できるようにどうにか回収できたら良いのに。などと思ったりします。」
と投稿したのはまたたび研究所さん(@matatabilabo)。
昭和型板ガラスとは表面に「笹」「銀河」など、さまざまなデザインを施した板ガラスで、主に昭和期に生産されたもの。近年の昭和レトロブームでその価値が見直されているが、すでに国内で量産しているメーカーはなく、希少なものになりつつあるのだ。
またたび研究所さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「うちの家にもあります。
毎日見てるのにそんなに気を留めていなかった事に気づかされました。
こんな良いものが身近にあるなんて、目から鱗の思いです。」
「こんなガラスに紙を押し当てて色鉛筆で擦りだして柄を写し取ってたのを思い出します…」
「社寺古民家の大工やってますが、文化財や古民家改修の時に使う用に会社の倉庫に少し残してます。
ほとんどは出入りされてる建具屋さんが持って帰って保管してるみたいです。」
など数々の驚きの声や情報提供が寄せられている。
またたび研究所さんにお話を聞いた。
中将タカノリ(以下「中将」):昭和型板ガラスに興味を持ったきっかけをお聞かせください。
またたび研究所:もともと古い旅館や建物が好きで、祖父母の家にも昭和型板ガラスがあったから自然に興味を持ちました。
中将:昭和型板ガラスに感じる魅力をお聞かせください。
またたび研究所:昭和レトロな柄や質感はもちろん、「銀河」「サーキット」「かるた」「のみち」といった柄の名称にも惹かれます。今は生産されていないので希少性はこれから更に高まりそうです。
昭和型板ガラスは薄いので割れやすく取り扱いが難しいようですが、加工には向いてるそうです。
中将:加工と言えば、一連のご投稿の中で昭和型板ガラスを使った照明や雑貨を作っている「ツバメ製作所」を紹介されていましたね。
またたび研究所:和歌山市にある「鍛冶屋町ブルー」という昭和の古民家を改装したレンタルスペースで、イベントに出店していたツバメ製作所のゆうこさんに会う機会がありました。興味があってたので色々とお話し、大阪府阪南市の工房にもお邪魔させてもらいました。
中将:今回の反響へのご感想をお聞かせください。
またたび研究所:こんなに反響があるとは思っておらず驚きでしたが、沢山の方が共感してくれたり思い出話を教えてくれたり、とても嬉しい気持ちになりました。デコボコした柄に紙を当てて鉛筆で絵柄を浮かび上がらせる遊びとかは、私もしていたので懐かしくなりました。
また、今ある昭和型板ガラスをどう保存したらいいか、誰か引き取ってくれないかという声も多数ありました。現状では捨てられてしまうパターンがほとんどなのでもったいないですが、メルカリ等で販売されていたり、加工販売や、リフォームで昭和型板ガラスを活用する例も増えているので、今後こういった動きが加速すると嬉しいです。
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またたび研究所さんはその後「#みんなで作る昭和型板ガラス図鑑」というハッシュタグを作り、昭和型板ガラスの画像投稿を呼びかけている。読者のみなさんの身近に昭和型板ガラスは残っているだろうか?もし思い当たりがある方は、ぜひ撮影してハッシュタグ投稿していただきたい。
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