女優シャロン・ストーン(63)は、『クイック&デッド』でのレオナルド・ディカプリオの出演料を自ら払っていたそうだ。シャロンは1995年の同西部劇映画を製作したトライスター・ピクチャーズが、『タイタニック』公開の2年前で、まだあまり知られていなかった当時21歳のディカプリオの起用に乗り気でなかったことから、自腹で出演料を支払うことで同意にこぎ着けたという。
回想録『ザ・ビューティー・オブ・リヴィング・トゥワイス』の中で、シャロンはこう語る。「あのオーディションで見事に演じたのはレオナルド・ディカプリオという名の若い子だけだった」、そして「私の意見では、あのシーンの中で、自分の父親に涙を流し愛を乞いながら死んでいったのは彼だけだった」と振り返る。
しかしながら製作側は、当時すでに『ギルバート・グレイプ』や『ボーイズ・ライフ』『クリッター3』など数本の映画に出演していたものの、それほど名前の知られていなかったディカプリオの起用をためらったという。「製作側は、それほど彼を熱望するなら、私の出演料から彼のギャラを支払えばいいって言ってきた。だからそうしたの」とシャロンは続ける。
シャロンは、ジーン・ハックマンやラッセル・クロウと共演したサム・ライミ監督による同作で、町を支配する悪党と対決する女ガンマンを演じていた。
さらに製作側はライミ監督を「D級映画監督」と見なしていたことから、同監督の採用に関しても必死で交渉しなければならかったそうだ。「私の業界では、女優としてプロデューサーに名を連ねるのは『虚栄心契約』って考えられることが多く、ギャラは払うけど口出しはするなということを意味する」と話す。そして 「私は虚栄心契約を受け付けないから、最初からそう伝える。これは違法で、私は法に従って仕事をしたいと。沈黙が多く生まれ、それが歓迎されることはない」と続けた。